時事問題

アメリカで起きた史上最悪の銃乱射事件は、アメリカ社会の病理を浮き彫りにした。
犯人は韓国人で、合法的に入手した銃を使って計画的にこの犯罪をやってのけたのだ。このことから、例によってアメリカの銃社会が問題視されるのと同時に、ロス暴動のときのような民族対立問題にも発展しかかっている。
韓国人にも問題があるし、米社会にも問題がある。これを両方認めないとこの事件を解釈することはできない。

朝鮮人の問題

朝鮮人の民族的メンタリティとして、「恨(ハン)の文化」というものがある。これは、地理的要因その他から、千年属国であり続けた民族の悲哀と屈辱が凝結したものであり、日本でいう武士道や大和魂、はたまたアメリカの開拓者精神のように、民族に固有の性質、民族性である。日本語でいう「恨み」よりも範囲が広く、「恨み」「情念」「過去へのこだわり」「わだかまり」など多元的な意味を持つ。これがポジティブに発露すると、バイタリティの根源ともなるが、ネガティブに発露した場合は、悲劇を生むこともある。

米社会の問題

一般的に、移民は移民同士で集まって独自のコミュニティを形成する。日本にも中華街やコリアタウンが多数存在している。中でも朝鮮系移民は排他的だ。アメリカにおいては、黒人系やヒスパニックなど他有色人種に極端な差別意識を向け、孤立してきた。それに対する反感が、ロス暴動における韓国系商店の襲撃の原因となったと言われている。今回の一件は、韓国人による差別ではなく、在米朝鮮人全体の排斥運動にもつながりかねないとして、緊張が高まっている。

付け加えておくと、「合法的に」誰でもこれだけの武装をすることが可能なアメリカの銃社会が根本的に問題であることは言うまでもない。

ご都合主義報道

この問題を論じるにあたって、「韓国人は凶悪犯罪を犯す」という差別的な偏見は良くないが、「彼を追い込んだ米社会こそが(のみが)問題」とことさらに罪科を相対化するような限定も、フェアな見方ではないように見える。スポーツや芸能など、各界で朝鮮人が活躍している場合は「民族の誇り」と華々しく喧伝し、逆のときはなかったことにする、というのはいかあさかご都合主義に過ぎないだろうか。
(日本のメディアの通名報道にもこの構図は現れているが、日本のメディアはほぼ朝鮮権力の影響/支配下にあるので、自然といえば自然である。)

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(櫻木)