時事問題

選挙の世界は、おそらくネット以前とネット以降で大きく分けられると思います。ネット以降の中でも、ブログ普及以降、Youtube登場以降でさらに細かく分けられるでしょう。

前回の都知事選が、おそらく日本で最初のYoutube以降選挙だったわけですが、そこで珍奇な政見放送をする候補の動画がYoutubeやニコニコ動画にアップされ、数万回再生され、コラージュも登場して消費されつくしました。


これは、いわゆる公職選挙法(選挙期間中の文書図画の配布禁止)に違反しているという指摘もあり、問題になっているようです。

しかし、一度発明されたものは、二度と無かった昔に戻らない、というのが人の世の摂理ですから、この流れは今後も止まることは無いでしょう。そもそも、WEBの更新や動画の公開が、「文書図画の配布」に当たるかどうかも分かりませんし、それ以前になぜ選挙期間中の配布が禁止なのかも不明です。

そして、結局大政党も「なし崩し」的にインターネット選挙に参入してきたようです。

自民も民主も…「ネット選挙」なし崩し

自民、民主両党が12日の参院選公示後もホームページ(HP)を更新し、広報活動でしのぎを削っている事態が波紋を呼んでいる。公職選挙法では、選挙期間中は法定ビラなどを除く「文書図画」の配布を禁止。インターネットでの選挙運動はできないとされているが、今回はなし崩し的に「ネット選挙」の様相を呈している。他党が追随する動きも出ており、法のあり方などをめぐって改めて議論を迫られそうだ。
「自民も民主も…「ネット選挙」なし崩し 」政治も‐政局ニュース:イザ!

民主党は、ニコニコ動画に小沢代表を送り込んで、批判コメントを一切許さない言論統制動画配信イベントを行ったりするなど、ネットでの影響力拡大を重要視しているようです。

しかし、ネットで話題になるのは、常に本当に面白いものか、隠されている真実か、どちらかしかありえません。

党首がニコニコと台本どおりの翼賛チャットをするような茶番ではないことは確かです。

以前紹介した維新政党新風の選挙演説、や政見放送は話題になっているようです。こうした世の中の真実を、容赦なく指摘できる政党は貴重だと思います。ネット保守、ネット愛国者にとっては「当たり前の主張」なのですが、さて一般的にはどう受け入れられているのでしょうか。
今回の参議院選挙での開票結果は、2ちゃんや政治ブログなどのネットの影響力がどの程度あるのか、日本人の意識がどの程度まで中道に回復しているのかを計る試金石になりそうです。

新風の掲げる「憲法改正、アメリカ従属体制からの脱却、在日朝鮮人特権の廃止、対中ODAの廃止」などの「当たり前の主張」が当たり前として受け入れられるようになったときこそ、日本が真に「もはや戦後ではない」といえるときなのだろうと思っています。

(櫻木)