コラム

ちょっと、僕を差し置いて過去ログの話をしないでください!

1. ブログは過去記事の方が価値が出る

(略)記事を全く書かない日にも記事を複数書いた日の半分ぐらいアクセスがある。そういう日にアクセス解析すると、3日前どころか3年前の記事のアクセスもちらほら見られる。そしてありがたいことに、そういった記事に張ってあるAmazonへのリンクから本を買って行く人も少なくない。

(中略)もちろん多くの記事は人々はおろか自分自身からも忘れ去られてしまうが、それでも3年間書き続けていれば、いい記事は残る。というより、時が記事を「洗って」、砂の中から砂金が表れだす。
404 Blog Not Found:ブログの過去ログほど有り難いものはない

「記事の中から砂金が現われる」。僕はこういう美しいレトリックと、ブログのログ、自分の過去に対する愛着を非常に好ましいものと考えています。

戦後人はとかく、「過去にこだわる」姿勢を批判し、新しいもの、改革にしか価値がないような物言いをしますが、過去の積み重ねがあるから今の社会があり、人がいて、自分が存在しているということを軽視しすぎてはいけないと思います。

ブログも同じように、凡人でも2年、3年と続けているとやがて「価値」が現われるところに良さがあるのだと思います。
それに、たとえば創作サイトならその創作物が、midiサイトならそのmidiが、そのサイトにとっての「作品」になるでしょう。個人WEBサイトはまさにその名もなき人々の作品集です。ならばブログの過去ログはその人にとっての作品じゃないですか。

明石家さんまは、かつて松浦亜弥に、芸能人の心構えとしてこう語ったそうです。

「オレは1人でもファンがいる限りこの仕事を続ける。
だから絶対辞められへんねん。
オレ自身が明石家さんまの一番のファンやから」
モー神通信

この姿勢。僕は芸能人ではありませんが、ブログ人としてこの姿勢をこそ見習いたいと思います。だって僕自身が朱雀式の一番の読者だから。

(櫻木)