トラック諸島で、日本人戦死者の遺骨が、ダイバーの見せ物にされているというニュースがあった。
「沈没船の日本兵遺骨、“観光名所”に」話題！‐話のタネニュース:イザ！
トラック諸島とは
トラック諸島は、南太平洋はミクロネシアにある、およそ250もの島々からなる、世界最大の珊瑚礁である。世界一の親日国・パラオでおなじみのこの地域は、第一次世界大戦以来、日本の委任統治領として発展した。スペインやドイツの統治と違い、世界一のおせっかい国だった日本は、例によってこの地域にも学校などのインフラを整備し、住民を教育し、開拓者を入植させ、ミクロネシア地域の経済は発展した。
珊瑚礁に囲まれた天然の要害であるトラック諸島は、要塞化され、日本軍の南洋における軍事拠点にもなった。昭和19年2月、アメリカはここに大量の空爆を加え、日本軍の艦船43隻が将兵と共に海に沈んだ。
野蛮な欧米人
その時の沈没船と、英霊の遺骨が、ダイバーの見せ物にされているというのだ。現地のガイドが、欧米人ダイバーを「とっておきの」スポットに案内し、あらかじめ並べておいた英霊の遺骨を見せ、チップを受け取る。
実に悪趣味だ。吐き気がする。ここに、我々日本人と欧米人との基本的に相容れない価値観の差、もしくは、ぬぐいがたい有色人種に対する白色人種の差別意識が見てとれるからだろう。
戦時中、アメリカ軍は数々の猟奇的残虐行為を行なった。日本兵の頭蓋骨を「おみやげ」と称して娘に送ったり、頭皮を剥いでジープの飾りにしたり、耳をそいで故郷の母親に送ったりした。ユダヤ人の皮膚でランプシェードを作ったナチスドイツだけが異常だったのではない。白人が基本的に獣性を備えているのだ。
それが証拠に、日本兵の遺骨を指さして笑い、写真を撮るその心性は、平和になっても全く変わっていないではないか。
日本政府は、「遺骨の収集は終わった」というスタンスを取っているらしい。そんな役人の約束事などどうでもいい、こうしてネタが上がっているんだから、さっさとミクロネシア連邦を締め上げて、収拾を再開すればいい。
ふぬけた日本政府
ダイバーの悪趣味にも反吐が出るが、ミクロネシア連邦も許し難い。彼らは、沈没船と英霊の遺骨を「観光資源」と見なし、日本の発掘に反発しているというのだ。恐竜の化石や、原始人の頭骨の話ではない。英霊達の遺骨である。ミクロネシアの発展にも寄与し、有色人種の盾となり、大東亜解放の理念に殉じた名も無き戦士達の骨だ。日本人の、骨だ。
さらに腹が立つのは、日本政府の対応である。
この遺骨問題が明らかになったのが9月中旬、厚生労働省は今月18日になって
（１）遺骨の確認はできなかった
（２）遺骨が見せ物にされているという証言は得られなかった
と発表した。その調査の方法は、実にあきれたことに
職員１人が９月３０日に現地入り、１週間にわたって、ダイバーズショップや通訳、ガイドなどを対象に聞き取り調査を実施、海底の調査は現地のダイバーに依頼して、ビデオ撮影も行った。
（「日本兵遺骨見せ物問題 厚労省「確認できず」」世界から‐アジア・太平洋ニュース:イザ！）
というものだそうである。最初の記事にもあるとおり、彼らは「相手が日本人だと分かると案内しない」のだ。悪いと分かってて、日本人が不快感を覚えることは当然分かっていてやっているのだ。そんな所に、日本の小役人が一人で行って、しかも「日本政府です」と名乗って調査を依頼して、本当のことが分かるわけないだろうが。
そして一番許せないのは、日本の役人達も、それが分かっててやっているという所である。ヘタに本当のことが分かると波風が立って面倒だから、「一応調査はしました」という口実だけ作ってなあなあで済ませようとしているのだ。
舛添大臣！家庭団欒法とかどうでもいいから、こっちを何とかしてくれまいか。
（櫻木）
英霊に対して非常に無礼千万。
ご遺族を思うと無念でならない。
日本政府による死してなお、日本男児が見世物になり、日本を守るために命を捧げた方へのむごい仕打ち。
私の爺様も戦死しております。
非常に無念です。
たった赤紙一枚で日本のために命を捧げ、護国の鬼となり戦った方々に対して日本政府は取るべき対応を取っていただきたい。
まったく、何とも情けない国になりさがったものかとあきれる思いです。
この記事のネタ元となった水中カメラマン氏によると、どうやら必ずしもミクロネシアの人が皆積極的に見世物にしているわけではなさそうです。
ダイバーやガイド達の態度も大いに遺憾ですが、さらに重要な問題は、トラック島沖での犠牲者数は八千なのに、わずか239の遺骨を収集しただけで「遺骨収集は終了」と宣言してしまった厚生省の責任感かと思います。
いずれにせよ、太平洋全域の遺骨収集や慰霊が、もっとしっかりと行なわれることを願ってやみません。
日本兵の遺骨見せ物に トラック環礁｜水中カメラマンのデスクワークな日々
愛国丸とキミオさん｜水中カメラマンのデスクワークな日々
Red Fox ミクロネシアのトラック環礁遺骨事件でミクロネシア大使館に電突
駐日ミクロネシア大使館のコメント。
トラック島での戦没者の遺骨の記事、読まして頂きました。ふざけていますね・・・怒りが治まりません！これが今のトラック島の現状なんでしょうか？このような事をやっている者、観に来る者、それをきちんと対応しない日本政府、腐っています！いつから日本はこんないも腐りきってしまったのか情けない・・・
私は３年前までダイビングサービス業を営んでいました。その頃、よく南太平洋のグアム・サイパン・パラオ・チュ－ク（旧トラック島）潜りに行っていました。中でもチュークでのダイビングは衝撃を受けました。そこいらじゅう日本の船が沈んでいました・・・船内は遺骨こそないもののまだ生活感がありました。この海で何人の日本兵が亡くなったのか考えると・・・もう沈船に潜ることができなくなり沈船のないダイビングポイトで潜りました。陸上に帰ると日本から、この海域で亡くなった戦没者の遺族が慰霊にきてました。同じ日本人なのにかたや遊びで海に潜り、かたや慰霊に来ている・・・申し訳ない気持ちでたまりませんでした。その後、慰霊に来られていた方と少し話したのですが、未だ遺骨が回収されてないようですし、回収の見込みもわからない・・・とのことでした。現地のガイドに聞くと水深５０メートル以深は未回収だと聞きました。そんな経緯で自分も戦没者の遺骨収集になんとか協力したいと思い、日本遺族会に問い合わせをしましたら、厚生労働省がおこなっている事業なので厚労省に問い合わせて下さいとのことでした。そこで厚労省に電話しました
ら要領得ない返答で、面倒くさいのか事務的でとても好感のもてる対応とは程遠いものでした。結果、何も判らず、また遺族会に問い合わせをしましたが、あくまでも国がおこなっている事業なので当会ではわからないとの事でした。
それにしても厚労省の対応には驚きました。日本の為に遠い異国で戦って戦死しても帰ることもできず未だ暗い海中や土の中に居るのに・・・この国は腐っていますね。とてもじゃないですが厚生労働省にまかせておけないと痛感しました。私の父（７年前に逝きました）も戦争にいっていましたから、とても他人ごとではありません。総理大臣が靖国神社に行く行かないでもめる国ですから官庁もこんなものなんでしょう。先人たちは日本の未来の為にをかけて戦ったのに！戦争を知らない私が考えても情けなく無念です・・・この国は腐りかけてます。
話しは長くなりましたが、そんな事で何とか戦没者遺骨回収や調査に協力したいのですが、このような事業に協力している団体、個人、等ご存知ないでしょうか？どんな小さい事でも結構ですから教えて頂けないでしょうか？
どうかよろしくお願いします。
＞ＣＣＲさん
お返事が遅くなりましてすみません。
厚労省の対応には本当に呆れかえるばかりです。そもそも厚労省だけの問題ではなく、外交ルートを通じてでも、国を挙げてなんと貸すべき問題のはずです。
ＣＣＲさんはダイビングをされていたのですね。では逆に、慰霊の為のダイビングツアーを組むというのはいかがでしょうか？ 遺族も高齢化が進む中、難しいかも知れませんが。
さて残念ながら私もその他の調査、回収団体を知りませんが、以前読んだ話では、もしも民間の団体が遺骨を発見しても、厚労省に報告するのみで直接回収してはいけないそうです。
ここをお読みの皆様も、もし何か情報があったら教えていただければ幸いです。