コラム

これから大掃除を始める人、大掃除の最中の人、大掃除をあきらめてしまった人は、騙されたと思ってこの本を読んでみてください。

Amazon.co.jp: 人生カンタンリセット!夢をかなえる「そうじ力」: 本: 舛田 光洋

この本は、「そうじ力」という筆者の造語をベースに、そうじに望む際の心構えから実践方法、そうじという行為の精神世界的な意味から合理的なそうじの効果まで、詳細に解説した「そうじ本」です。

片付けは「捨てる」ことから

僕も基本的に掃除、というか片付けがあまり得意ではありませんでした。「特技が片付け」という人にはあまり会ったことがないので、おそらく同じように苦手な人は結構いるのではないかと思います。物質文明、消費社会が頂点に達した現代日本は、とかく物が溢れがちで、「何を手に買うか」よりも「何を捨てるか」に頭を悩まさなくてはなりません。

「しかし、年に一度くらいは本気出して片付けないと、結局来年もゴミやガラクタの山に埋もれて過ごすことになってしまう!」と一念発起するも、大掃除は年明けにもつれこみ、正月休みは書初めならぬ「掃除初め」でつぶれるのが例年の僕のパターンでした。

今年は、もう一度この本が僕の強い味方になってくれそうな気がします。この本はまず、そうじ力の基本編として「換気」と「捨てる」という二つのワザを徹底的に解説してくれます。

「人生かんたんリセット」「そうじで夢がかなう」というタイトルが誇張表現に見えますか? でもあながちそうでもないんです。誰だってゴミゴミしたところよりきれいなところのほうが気分良く過ごせるし、一日の大半を過ごす家と会社(学校)がどういう状態かというのは、精神に多大な影響を与えます。

汚いところは荒れる

有名な「割れ窓理論」というのをご存知でしょうか。1969年にスタンフォード大の教授が行った実験で導き出された理論で、それなりに治安の良い街に、「ボンネットを開けた状態の車」と、「ボンネットを開け、フロントガラスを割っておいた車」の二つを並べ、1週間放置するというものです。

ボンネットを開けただけの車が、1週間たってもそのままだったのに対し、窓を割っておいた車はたった数時間でカーステレオからタイヤまで、あっという間に持っていかれてしまったんですね。

この「汚いところはどんどん汚くなる」「汚いところは治安が悪化する」理論を実践したのがニューヨークの地下鉄。凶悪犯罪と治安の悪さに悩んでいたNY市警があるとき、地下鉄の落書きを全部徹底的に消したところ、犯罪件数が75%も激減したそうです。

ことほどさように、「そうじ」というのは環境を劇的に変える力を持っているわけですが、その力を日本で最も発揮しているのがどこかというと「ディズニーランド」なんですね。ディズニーランドでは、600人もの掃除専門スタッフが、入れ替わり立ち代り、昼夜交代制で掃除をし続けている。だからこそ、あそこはいつでも夢の国でいられるし、大人も子供も笑顔になるし、その辺に空き缶を捨てようと思う人なんて1人もいないわけです。

私達の家は「夢の国」にはなりませんが、片付ければ気分も明るくなり、行動する元気が沸いてくれば運気が上昇するのも確かです。さあ、今年こそ徹底的にそうじしましょう! 大丈夫、まだあと3日あります。

類書としては、こちらの本もおすすめです。風水を掃除に活かすということで、やや精神世界よりではありますが、実践的な話もあり、片付けのモチベーションアップにも非常に効果的です。

Amazon.co.jp: ガラクタ捨てれば自分が見える―風水整理術入門 (小学館文庫): 本: カレン・キングストン,田村 明子

こちらには「そうじ力」を実践した人の体験談を見ることができます。
【2ch】ニュー速クオリティ:そうじが持つ力について

(櫻木)