コラム

「私が殴ったところで、男性は痛くもかゆくもないと思ってたんですよね」と、ハルミさん(38歳)は言う。大阪出身の彼女は恋人や男友だちと飲んでいるとき、相手の冗談にツッコミをいれるつもりで、相手の頬に拳を入れていた。「もちろん本気で殴ってはいないけど、ちょっと力はこめました。その方が面白いし相手も笑ってるし」。

livedoor ニュース – 【独女通信】凶暴化する女たち

昔、殴る女と付き合っていたことがある。

それほど頻繁にではないにせよ、怒りの表現としてのみではなく、軽いツッコミやちょっとした怒りの表現に替えて拳で殴ってくる女だった。(さすがに顔面ではなかったが)

その“暴力”は、恋人だけでなく、友人男性にも向けられていたようだ。

その後、その女とは別の理由で別れたが、数ヶ月後、イベントか何かで不意にその見かけることがあった。3~4人の仲間内で立ち話をしているところで、彼女は笑いながらブーツで男のスネを蹴り上げた。

蹴られた男は内心どう思ったか分からないが、へらへらと笑っていた。それを見て僕は急に不快な気分になった。先述の記事もそうだ。殴られた男が笑っているのは、決して「面白いから」ではないはずだ。

もしあれが男同士で、力関係によほどの差がなかったらケンカになっているのではないか。そう思ったとき、僕は自分が感じた不快感の正体に気付いた。原則として、男は女を殴らない。これはある種の社会制度を超えた法則だ。殴る女は、この構造に乗っかりつつ、相手が抵抗できない状況、あるいは抵抗しない相手をねらって、暴力をふるうのだ。

それは自分が女であることを悪用した甘えであり、ある種のDV、暴力による支配構造だ。そういうのは止めた方がいい、と言おうと思ったが、距離が離れすぎて僕の声はもう届かなかった。

(そう言えば最近の小学校では、女子の暴力に男子が必死で耐えている例が多いそうですね…。)

(櫻木)