オーストラリアと捕鯨問題

オーストラリアから出港した米国の反日海賊団「シー・シェパード」が6日、小型テロ船「アディ・ギル号」で同日、南極海で日本の調査捕鯨船団の監視船に衝突して、真っ二つに割れて沈んだ。

これは鏡割りみたいなもので、「こいつは春から縁起がいいわい」とでも口を突いて出てきそうな気分だが、そうも言ってられない。
これは、このアメリカとオーストラリアの自称自然団体が言うような動物愛護がどうのこうの言う問題とは全く別の所にある。

まず、彼らの「捕鯨に対する抗議活動」とやらが、全くのテロ行為、危険な海賊行為であるということ。
丸腰で捕鯨調査船に乗り込み、放水や音響威嚇くらいしか対抗手段をもっていない我が調査捕鯨団の乗組員に対して、きゃつらは硫酸の入った瓶やロケットランチャー、レーザー照射で攻撃をし、スクリューにロープを絡ませて座礁させようとまでしている。
今回の攻撃は、向こうのボートが小さくて柔らかかったから良いようなものの、ちゃんと接舷攻撃を意識した襲撃船として設計されていたらどうなっていたことか。

そして、彼らは文字通り海賊である。その理由は、彼らはあの行動で金銭を得ているというところにある。
以前に映像で見たが、彼らの資金源は寄付金からなっている。陸地にいるときに、政治団体のように資金集めのパーティーを開く。そうすると各界から参加者が集い、多額の資金が集まる。
支援者達が口々に言うのは
「彼らは勇敢に戦っている」「海の勇者だ」「応援したい」
といった激励の文句。
それに対して海賊どもは
「悪質な日本の捕鯨船と今後も戦い続ける!」
と叫んで拍手喝采。
実際にオーストラリアの低級紙デイリー・テレグラフでは、今回の件を受けて「戦争だ!」などと低級国民世論を煽っている。(反捕鯨世論強まる恐れ=シー・シェパード船衝突で-豪(時事通信)

だから、相手の船が大破して気分良し、ですませてはいけないのだ。むしろ、今回のようなことがあれば、海賊達はますます金づるへのアピールがしやすくなるし、同情や気分の高揚から、ますます寄付金が集まってしまうかも知れない。

こういうのはゴキブリや臭気と同じで、元から経たねばならない。
日本ができることは、まず海上警備行動を発令し、海上自衛軍の駆逐艦、最低でも海上保安庁の武装船を出して捕鯨船を護衛、オーストラリアの海賊が近づいてきたときにはためらわず発砲するべきである。
また、このような行為は日豪(米)両国のためにならない、ということを冷静に伝え、かつ厳重に相手に抗議しなくてはならない。それも毎回だ。

…なんて言うのは、少なくとも民主党政権のうちは無理だろうけど。

(櫻木)