国際関係

ロシアのメドベージェフ大統領が、北方領土を訪問した。
ロシア外務大臣曰く「我がロシアの大統領が、自国の領土であるクリル諸島のどこを訪問しようと、ロシアの勝手だ」とのこと。

そもそも北方領土問題がなぜ存在するかというと、大東亜戦争終結時、日本の敗戦と同時にソ連が一方的に日ソ不可侵条約を破って、武装解除しつつあった日本領土を侵略したからである。(ちなみに当時、日本はそのソ連に対して、アメリカとの和平の仲介を依頼していたというから、なんだか切ない…)

戦争終結後、条約破棄の不意打ち、という、国際法的にも道義的にもまったく認められないこの行為を、一応ソ連~ロシアは後ろめたく思っていたようで、日本・アメリカとの関係を気にしてこれまで大統領が北方領土の土を踏むことはなかった。盗人にも一分の良心。

しかし、尖閣諸島問題での日本民主党内閣の対応を見たロシアは、現在の日本政府が領土問題に対して全くの無為無策、自国の領土と国益を守る気が皆無であることを知った。
ロシア「なんだ、日本は何も守る気ないじゃん」
   「勝手に遠慮して損したわ」

と。
まぁそもそも、視察のニュース映像にもあるとおり、沢山のロシア人を住まわせて、水産加工工場だの発電所だのをブチ建てておいて、既に半世紀以上も実行支配されてしまっているのである。支配されているのに何もしない。これは主権を放棄しているも同然である。

だからこそ、この問題について、「北方領土を、かえせー!」とロシアに向かってシュプレッヒコールを上げてみても虚しいだけなのだ。
叫ぶべきは、日本の民主党に対してである。
「北方領土を、取り返せ!」「尖閣諸島を、取り返せ!」と、ロシアに対してと同じくらいに、批判の声を強くしなくてはならない。

侵攻してきたソ連軍を迎え撃ち、「北海道全体が北方領土」になるのを不正だ男たちの話はこちらに。
占守島の戦い ~北海道を守った男達~

(櫻木)