政治

すったもんだの挙句に、結局柳田法相は辞任した。まぁここまで失態を晒して、選挙民に『広島の恥』とまで言われて大臣を続けるのも無理だろうし、人から言われる(問責決議)前に自分から辞める、というのは分かる。

しかしこういう意見もある。

法務大臣とはいいですね。二つ覚えとけばいいんですから。「個別の事案についてはお答えを差し控えます」と。これがいいんです。わからなかったら、これを言う。であとは、えー、「法と証拠に基づいて適切にやっております」この二つなんです。まあ何回使ったことか。

落語を聞いたことがある人なら、ああ、この口調や間の取り方は落語だとわかるはずだし、鹿児島出身の人だが、すこし江戸弁の風味もあって面白い。これは失言ではなく、ただのジョークでしょ。この程度の洒落が通じないで、日本人、どうすんだと私は思った。
実際のところ、この紋切り答弁は自民党時代からあった。調べた方によると100件以上もあるらしい(参照)。いずれにせよ、従来から法務大臣はこの紋切り答弁を繰り返してきた。
(中略)
まして、失言の言質で大臣を辞任に追い込むという非常識なお馬鹿集団は野党時代の民主党で終わりにしたほうがよい。もちろん、現民主党政権はそのお馬鹿のツケを払っているというのだが、その教訓はもう身に染みているだろう。
柳田法務大臣は辞任すべきではなかった: 極東ブログ

これはこれでまぁ一理ある。

確かに、いつまでたっても『失言→辞任』のコンボばかり繰り返しているのは不毛だ。国会が進まない。しかし、もともと失言の追及と揚げ足取りばかり延々とやってきたのは民主党とマスメディアである。

しかも、これまでの自民党時代の「失言」といったら、特に問題発言でもないはずのものを、文脈を切り取ったり針小棒大に騒ぎ立てたりして来たものばかりだ。

  • 「日本は八百万(やおよろず)の神の国である」
  • 「 (出生率について)女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているなら、あとは一人頭でがんばってもらうしかない」
  • 「日教組が日本のガンである」

どれも表現として語弊があったのかもしれないが、あえて揚げ足を取らなければ別にどうということはなく、言っている内容は普通の話だ。

しかし、今回の柳田発言のようなものはいただけない。内容も不適切なら、表現も不適切、機会も軽率この上ない。例えこれが軽口、ジョークの類だとしても、人はその立場と状況に応じて、言っていいことと悪いことがある。

しかし、「辞任しない方がまだましだった」というなら、そうかもしれない。まさかこんな展開が待っているなんて…。

民主党幹部は22日午前、柳田稔法相が首相官邸で菅直人首相と会談した際、辞表を提出したことを明らかにした。後任は仙谷由人官房長官が兼務するという。

脅威の仙谷無双状態、このままの調子なら、民主党政権はこの後もどんどんと閣僚の不祥事や失言が続出するだろうから、そこでクビがとんだポストをすべて仙谷が占めることに…!

現在でさえも、すでに影の総理と官房長官の掛け持ちだったのが、そこに法務大臣まで加わって、まさに「俺が法律」状態。仙谷国家主席による中華人民共和国 日本自治区がここに誕生しようとしている。

元極左活動家が、検察トップを兼任などと、狂気の沙汰である。人権擁護法案、外国人参政権法案などの闇法案がの影もちらつく。

日本人よ、覚醒せよ!これ以上民主党政権に日本を破壊させてはいけない。子供たちに残す日本が無くなってしまう。

(櫻木)