Web論

「もし、明日プーチンから電話があっても、五分間あれば彼をうならせる提案をすることなど、わけはない」
――大前研一


おお、言葉の意味はよくわからんが、とにかく凄い自信だ。僕は大前氏の著作をそれほど沢山読んだわけではなく、リスペクトもディスリスペクトもできないのだけど、この人がまぎれもなく世界的な影響力を行使していて、キレ者というのは間違いがないようだ。

で、冒頭の言葉にもそんな自信がにじみ出ているが、ハッタリや自慢ではなく、普段から思考の型を身につけておけば、どんな事象にもそれを当てはめていくだけである、という例え話である。

剣道や空手の『型』をイメージしてみるといいだろう。あれがそのまま実戦で役に立つわけではない。それなのに、初心者のうちは、なぜか徹底的に方を覚えさせられる。なぜかというと、型が身についていないと、実戦で応用が利かないからだ。ビジネスも同じ。

なるほど、これは僕にも心当たりがある。ブログも同じ。
以前、僕は短期間のブログを更新したことがあるが、それは短期ゆえに、コンセプトをはっきり定めて、あらゆる事象を決まったスタンスで料理し続けた。結果、このブログはある意味では本家ブログよりも多大な成功を収めたのだった。

言及する対象に対する詳細情報や専門知識があるよりも、ある特定の信念に従って、つまり思考の型を用いて記事を書いたほうが、説得力も共感力も圧倒的に変わってくるのだ。

ちなみに大前氏の「型」は、ボーダレス経済論と地域国家論、それとビラミッドストラクチャーとMECEである。MECEなどの論理的思考関係は、今の会社に入ってから研修で徹底的に勉強させてもらったことを思い出す。

(櫻木)