2007年1月9日、めでたく我が国に防衛省が発足した。このままスムーズに自衛隊→自衛軍の名称変更も進んで、あのかわいそうな階級名称も通常呼称に戻せればいいものだ。(そのためには憲法改正が必須となるが)
さて、関連情報を見ていて、こんな驚くべきニュースを見つけた。
livedoor ニュース – クーデター計画が自衛隊に!?
えーーっ!
庁から省になったことで、これまでの体制が根底から覆るわけではない。一部で心配されている徴兵制は国情にそぐわないし、軍国主義の台頭や軍事大国化への道に逸れることもない。すべて杞憂であることはすぐに理解されると思っていたら、もっととんでもないことが心配されているようだ。
防衛省の発足に関連する書き込みのあるブログや掲示板をいくつか覗いてみたら、あたかも自衛隊がクーデターを起こすかのような懸念を抱く書き込みが少なくないのである。これも自衛隊が武装集団であるが故に受ける誤解のひとつなのだが、いったん心配し始めたら「心配するな」という声は耳に入らないようだ。
なんだ。完全にタイトルにつられた。
それにしても、このパブリック・ジャーナリスト氏がどんな白痴ブログや小学生掲示板を見たのか知らないが、こんな馬鹿なことって本当にあり得るのだろうか。にわかには信じがたい。
小林よしのりの『戦争論2』では、ある退役自衛官の挿話が紹介されていた。
その現在一般企業に勤めている元自衛官に、ある日同僚たちがこう語りかけてきたそうだ。
「○○さんは、戦争になったら誰を殺しますか?」
「誰って…。敵を殺すに決まっている。」
「……?」
なんとこの若い同僚達は、「戦争とは誰を殺しても罪に問われない状態」と勘違いしていたのだ。
しかし、さもありなん。幸いにして僕はプチ読書家だったせいで、色々とオルタネイティブな視点を身につけるに至ったが、情報源が
・学校教育
・テレビ
・ゲーム
・友人との会話
くらいしかないまま育った若者はどうだろうか。
僕の義務教育時代を振り返っても、
・日本軍は無差別殺戮部隊
・自衛隊は憲法違反の犯罪者集団
としか教わってこなかったではないか。
戦後のいかがわしい教育のツケが、社会全体に蔓延してきている。この負債は、我々の世代で清算しなくてはならない。そうでなければ、日本は100年後にはカルタゴのように滅んでいることだろう。
(櫻木)