時事問題

アル・ゴアの指摘を待つまでもなく、私達のクラス地球を取り巻く環境の悪化と激変とは、すでに取り返しの付かないレベルまで来ているのかもしれません。もはや、「地球が微熱らしい」というレベルではないようです。


先日、京都で信号機にハチが群がる、という事件がありました。

ミツバチ大群が信号隠す なぜか青信号、京都市で一部通行止め

05/02 12:55
 2日午前8時半ごろ、京都市下京区函谷鉾町の交差点で、信号機に大量のミツバチが群がっているのを通行人の男性が発見。「青色が見えにくい」と京都府警五条署に通報した。
 現場は銀行などが並ぶ京都市中心部のオフィス街で、同署は保健所に連絡。業者が午前11時すぎから約10分間、掃除機でミツバチを吸い込む駆除作業をし、その間、同署は道路の片側車線を通行止めにした。
 ミツバチは信号の青、赤、黄色のうち青色だけに群がり、最も多いときは上から3分の2ぐらいが隠れた。
ミツバチ大群が信号隠す なぜか青信号、京都市で一部通行止め-話題!のニュース:イザ!

へえ、奇妙な事件だなあ、と特に気にすることなく流してしまっていたのですが、調べてみると、大変なことになっていたようです。このミツバチたちは、女王蜂どころではなく、自分達の幼虫すら捨て、巣を後にして失踪していたのです。

椎葉村   椎葉の養蜂が絶滅-ミツバチに異変か?

<本紙掲載日:2007-02-04  3面 >

 「ミツバチの世界に異変が起きている」という話が椎葉村から飛び込んだ。椎葉村は多くの農家が代々、ミツバチを養い、ハチミツを食生活に取り入れている。

 その椎葉村にあって「ミツバチと話ができる男」といわれ、ニホンミツバチ養蜂(ようほう)家として全国的に知られる椎葉村松木の那須久喜さん(73)によると、「原因は分からない。異変は昨年春ごろから始まった。女王蜂ができるどころか、親バチ、働きバチが次第に減り始め、年末までに絶えてしまった。現時点では椎葉の養蜂は絶滅した」という。

 那須さんは昭和九年生まれで、幼いころからおじいさんについて養蜂を学び、ミツバチについては右に出る人はいないといわれる。その那須さんが「これまでみつが少ないことはあったが、ハチが途絶えたことは一度もない。少なくともこの百年来はじめてのことではないか」と言う。
ミツバチの異変は他県でも発生しており、専門に研究している玉川大学などが原因を調べているという。那須さんも求められて試料や検体を提供したが、まだ原因を特定するには至っていないという。夕刊デイリー新聞

しかし、さらに恐ろしいことがわかりました。実は、アメリカでもミツバチの世界に同様の現象が起こっていたのです。これは世界的な異変かもしれません。

全米で謎のミツバチ集団失踪 過労で免疫力低下?

03/01 20:37
 【ワシントン=山本秀也】米国全土でミツバチが巣箱から集団で失踪(しっそう)する怪現象が広がっている。養蜂(ようほう)業者の減少で、みつの採集などの作業で過度のノルマを課せられたことによる“過労死説”も出ているが、原因は分からず、国家養蜂局(NHB)が緊急調査に乗り出した。養蜂業への打撃に加え、ハチを介した受粉に依存するアーモンドやブルーベリーといった140億ドル(約1兆6000億円)規模の農作物への深刻な影響が懸念され始めた。

 全米養蜂協会によると、元気だったハチが翌朝に巣箱に戻らないまま数匹を残して消える現象は、昨年の10月あたりから報告され始めた。27日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、この集団失踪がすでにカリフォルニア、フロリダ州など24州で確認されたと報じた。ハチの失踪数に見合うだけの死骸(しがい)は行動圏で確認されないケースが多く、失踪したのか死んだのかも完全には特定できない状態だ。

 米国でのハチの集団失踪は、19世紀末から記録されており、1980年代にも2つの大型失踪が報告されている。だが、今回ほど広範囲な集団失踪は例がなく、ニューヨーク・タイムズ紙は「どの養蜂箱も空っぽだ」という生産農家の声を報道している。(全米で謎のミツバチ集団失踪 過労で免疫力低下?-世界からのニュース:イザ!

アメリカでは、連邦議会が公聴会を開くまでの騒ぎになっています。しかし、「ストレス」「農薬」「電磁波」など諸説ありますが、原因は依然として不明のままです。

記事の中ではアーモンドやブルーベリーといった果樹が紹介されていますが、ミツバチは他にもたくさんの作物の受粉を媒介しています。農業は、ミツバチによって成り立っていると言っても過言ではありません。これは深刻な食糧問題であり、人類存亡の危機なのです。

(櫻木)