コラム

「僕は睡眠が足りない」という日記(『そんなに寝てるか?』)を書いたら、その日のうちにネットでこんな情報を見かけた。

7~8時間の睡眠が健康にはベスト

睡眠時間が過剰だったり過少だったりすると、死亡リスクが上昇することが、英国の研究で明らかになった。

研究著者で英ロンドン大学(UCL)医学部のJane E. Ferrie氏は「予防の観点からいえば、われわれの知見では、毎晩7~8時間の睡眠を確保することが健康にとって最適ということになる」と述べている。

研究チームは、長年追跡調査を受けていた33~55歳の約8,000人を対象に検討。その結果、調査開始時に毎晩6~8時間の睡眠を取っていて、その後夜間の睡眠持続時間が減少した人は、心血管疾患による死亡リスクが110%高いことが明らかになった。同様に、開始時に毎晩7~8時間睡眠を取っており、睡眠持続時間が増加した人では、非心血管疾患による死亡リスクが110%高くなっていた。

米国睡眠医学会(AASM)は、十分休息したと感じ、集中できるようになるには、ほとんどの成人は平均7~8時間の睡眠が必要であるとしている。研究結果は、医学誌「Sleep」12月1日号に掲載された。

(2007年12月4日/HealthDayNews)
7~8時間の睡眠が健康にはベスト ニュース – Yahoo!ヘルスケア

いやあ…。それは分かってるんですけど、なかなか…。7時間睡眠説はだいぶ前からよく言われていることだけど、科学的な裏づけや実証を待つまでもなく、7時間程度の睡眠は体に良さそう、というのはまあ本能的に分かる。過ぎたるは及ばざるが如しというやつで、寝すぎてもむしろ体に悪い。これは分かる。間違って10時間くらい寝てしまったりすると、体がなんだかぐったりするしね。

しかし、睡眠不足。これは問答無用で体に悪そうである。だって眠い。つらい。脳と心臓に悪い。睡眠不足の害を警告するソースはいくらでも見つかる。

長期間の睡眠不足が集中力の低下や不機嫌といった影響を及ぼすことは十分に立証されているが、うつ病、肥満、心疾患、糖尿病をもたらす可能性が高まることも明らかになった。ペンシルヴァニア大学医学部シオバン・バンクス教授の研究チームは睡眠不足による心臓への影響を研究しており、睡眠不足は心拍変動の減少を引き起こすと米ミネアポリスで行われている米国睡眠医学学会の年次集会で報告した。
教授らによると、被験者39人を対象に事前に心機能検査を行い、2日間の標準的な睡眠の後、5日間5時間睡眠という睡眠不足の状態にした。
実験後に測定した心電図では、心拍変動が著しく減少した。
カナダローカルニュース: ニュース:健康: 睡眠不足は心臓に負担

ここ1ヶ月くらい5時間以上寝た日がないんですけど…。

睡眠不足は老化を促す原因にもなりますし、また血圧の上昇につながります。

米USATODAY誌が伝えた情報によると特に男性で睡眠時間が足りず、昼間に眠気を感じる人は積極的に昼寝をしたほうがよいとのこと。ギリシャで行われた研究では昼寝をする人の方がしない人に比べて心疾患によって死亡する確率が低くなったという結果も出ているのだそうです。

この調査では心疾患が睡眠不足から来ているかどうかは証明されてはいませんが、昼寝をとることで血圧を下げる効果が確認された事例もあります。
睡眠不足が引き起こす病気

適度な(20分程度の)昼寝が健康と午後の仕事の能率にいい、というのは良く聞きますけど、自由に昼寝ができる職場ってなかなかないですよ。社長か?

睡眠不足の健康への影響を見ると、睡眠時間が6時間未満では狭心症や心筋梗塞の有病率が上昇、5時間以下では脳・心臓疾患の発症率が上昇、4時間以下では冠動脈性心疾患による死亡率が睡眠時間7時間以上8時間未満の者の約2倍となるなど、睡眠時間1日4~6時間以下の睡眠不足状態が長期間にわたると脳・心臓疾患の有病率や死亡率が高まるとする報告(注)がある。
平成16年版 厚生労働白書 現代生活を取り巻く健康リスク―情報と協働でつくる安全と安心―

読んでるだけでぞっとする。まあそれもそのはず、動物の生命維持にとって食事と並んで必要な休息・睡眠を減らすのだから、そりゃあ色々な影響があるだろう。

睡眠時間を削ってこんな調査日記書いてる場合じゃなかった。今日はもう寝る。のし!

(櫻木)