2ちゃんが悪でmixiが善だって?

アニメ会社ガイナックスの社員が、自社アニメの「実験的な」回を2ちゃんで酷評されたことに腹を立て、「キモオタ死ね」と中傷、そこに現れた取締役プロデューサーが「2ちゃんは肛門みたいなもの」と書いていっせいにバッシング、取締役辞任という騒動がありました。

この「肛門騒動」という、なんとも脱肛、いや脱力する語感の事件は、いくつかの問題をはらんでいます。

  • 匿名ネット文化
  • 会員制ネット文化
  • “炎上”対策
  • 職業倫理

それぞれの切り口でそれぞれ思うところはあるのですが、第一義的にはこの問題は「文化の衝突」とでも言ったらいいのでしょうか。

●かに@ドリル魂

キモヲタは何故2chに悪口を書くのか?
2chのスレッドを偶然見てしまったのだが、全く理解できない。
文句言うなら見なきゃいいのに。

前にも書いたけど、私は心底2chが嫌いだ。
匿名だからって知ったかぶった論評やつまらん揚げ足取りを偉そうに書いちゃって。。。
お前ら何様だ?
バーカバーカ、キモオタ死ね!!

●マギのすけ
オール匿名だし、ひとつの板で書いてる人って同じ奴が数人でグルグル書いてるパターンが多いから、だんだん中毒っちゅうかね、他人よりすごいこと書きたくなる。「オレはオマエらとは違うんだぜ。」と。

そんなのマトモに読むのは、肛門に顔近づけて深呼吸するようなもんです。必ず屁を吸ってしまいますぞ。

●ざき
ロッキンオンの「SIGHT」の批評で数年前
「いずれ2ちゃんねるのような無記名掲示板文化は、信用を無くして衰退していく」
というのを読みました。ブログ文化がそれに取って代わるというような内容だったと思うんだけど、少しずつ、そのようになっているように思います。ネット文化が、もっと成熟するといいですねえ

●かに@ドリル魂
本当にそうですね。
せめてmixiみたいに誰が発言しているのか分かるようになればいいのに

…誰が発言しているのか分かるようになった結果がこの有様なんですが

「匿名のやつら」を口汚く罵る自分たちの姿こそが「知ったかぶった論評」になっていること、自家中毒に陥っていることに、いい大人がなぜ気づかなかったのでしょうか。(文句言うなら見なきゃいいのに)

mixiならいい、2ちゃんならダメというその根拠は匿名性のみに立脚しているようですが、あまりに的外れです。この無邪気な性善説の誤謬は、最初から匿名性と人間の偽悪的な部分が前提となっている2ちゃんよりも、会員制で半実名主義を採用しているmixiの方にこそ、偽善的な皮をかぶった人間の負の側面が腐臭を放っていることは、mixiの流行以来におきた不祥事を見れば一目瞭然です。水泳部ミイラ事件、バーガー事件、枚挙に暇がありません。客商売の店員が客の誹謗中傷を書いてクビになる事件などは、毎月のようにどこかで起きていることでしょう。

僕は、「2ちゃんねらー」ではないので、2ちゃんが大好きではありませんし、嫌いでもありません。が、2ちゃんねるは日本社会の特性を反映した、日本固有のネット文化として認められるべき、価値ある存在だと思っています。むしろ、こうした匿名ネット文化と非匿名ネット文化(ブログ等)が両立して共存し、既存のマスメディアの欺瞞や虚偽を駆逐していけるような状態こそが、ネット文化の成熟を意味するのではないでしょうか。

自分が今発言している「インターネット」が、どの程度の公開レベルで、自分が実社会でどのようなポジションにあるかを忘れて不用意な発言をするような行為は、「成熟」とは程遠いことは確かです。

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コメント / トラックバック 5 件

  1. Beep大佐 Says:

    遊びなら遊びを貫く。
    仕事なら仕事をやり抜く

    中途半端がいかんのではと思います。

  2. おやじです Says:

    匿名だからひどいちゅうのは大嘘ですな。
    実名主義が建前だったfjとか今は亡きNIFTYのフォーラムのネットバトルのひどさは、2ちゃんねるがかわいく思えるほどでした。

  3. J Says:

     専門家達の議論の記録(議事録)を読んでも、万全な処方箋は難しいようですものね(技術的な解決法も提案されましたが、サービス側がその気にならなければ実装されませんし)。

    ised@glocom・情報社会の倫理と設計についての学際的研究
    http://www.glocom.jp/

  4. ゆきだるま Says:

    結局、インターネットを使っている人たちが、自分たちが使っているインターネットというものが、どういった存在なのかをちゃんと考えて使っていかないといけないんでしょうね。
    制作会社の人は「自社アニメの「実験的な」回」として制作したのですから、「実験的」である分、評価は批判の方が多いであろうことは予想できるハズです。
    そもそも酷評やあげ足取りに怒っていたのでは、何のために「実験」したのかわかりませんよね。
    彼らは何を求めて「「実験的な」回」としたのでしょうか。

  5. 朱雀 Says:

    >Beep大佐
    どんな仕事においても、「仕事で遊ぶ」のと「遊び心を持って仕事をする」のとは歴然たる区別があってしかるべきですね。

    >おやじですさん
    証言ありがとうございます。僕は若年インターネッターなので、Niftyフォーラムのあたりは歴史的事項として聞きかじったことしかないのですが、やはりそうだったのですね。

    >Jさん
    情報提供ありがとうございます。技術、サービス提供側、そして利用者側の意識も非常に重要なものですから、難しいのですね。

    >ゆきだるまさん
    まさにその「何を求めて」の部分が決定的に欠落していたんでしょうね。「遊び半分」というか。普段とは違うアニメーターに任せて、あえて絵柄も壊すほどに「遊ばせる」のなんて、まともなアニメの4話目でやることじゃないはずなんですが。

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