イチローに学ぶ仕事の流儀 (上) の続き。
オンとオフとを切り替える
番組中でもそうだったが、イチローは意外と饒舌だ。飲食店でイチローと会った人間は、口をそろえて「もっとクールな人かと思った」と言うらしい。しかしイチローはこう考えている。
「ユニフォームを着るときの僕は、違う自分に変身できる時。唯一自分がかっこつけられる場所と僕は考えているので、あそこでは違う自分でいたいわけですよ」
ビジネス書の類を読むと、仕事のオン・オフ切り替え派と切り替えないよ派がいるようだが、僕はこの切り替え派を採用したい。なぜならその方が格好良いからだ。あと、ギャップのある男はモテるらしいからだ。
あ、そうそう。そう言えば、これは私もよく言われる。こういうブログを書いていると、実際会った人に
「もっと怖そうな人かと思った」「同じ人が書いているとは思えない」
等とよく言われる。この新ブログでは、硬質な社会時評ネタも増えてるので、余計そういう印象があるのかも知れない。
でも、僕にとってこのブログは、自分の理想を追求できる場所。唯一自分がかっこつけられる場所なので、違う自分でいたいわけなのだ。
例えば、人によっては「嫌韓」と見られるようなネタでも、それは世の中で巧妙に隠されている戦後日本の支配構造や在日利権などを文字の力で周知することが、これからの「共生社会」にとって必要だからと考えているからに他ならない。日常会話で突然国防の重要性を説いたりはしないが、より多くの人に効果的にメッセージを伝えたいと思って書いている。
常に新しい方法を模索する
イチローは、毎年新しい課題、テーマを考えて、それまでと違うバッティングフォームを研究する。多くの選手が、自分なりに上手くいくフォームを習得したらそれをほとんど変えないのに対し、あのイチローは毎年のように変えている。これは非常に示唆に富むエピソードだ。
ビジネスシーンでも、明日が常に今日の延長線上の明日とは限らない。本質的な部分をころころ変えるのは問題だが、ある成功した手法や方法論が、常に上手くいくと考えるのは決して安全策ではないはずだ。
常により良い方法を模索し続けること。企業経営の泰斗、ドラッカーも「常にイノベーションを起こし続けること。それがプロフェッショナルの条件」と説いている。
継続する
そして新しい成果を求めて、今でもイチローは毎日素振りをしている。セリエAの中村俊輔も、フル出場の試合後でさえ練習をするそうだ。
おそらく、誰もが気づいていながら、限られた人しか実行できてないことだろうけど、こうして練習や勉強を継続できる人こそが、プロフェッショナルへと至る唯一の道なのだと思う。
小さなことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道
―イチロー
分かってはいても、練習や勉強をコツコツと積み重ねるのは、凡人にはなかなか難しい。天才は往々にして、継続と努力の天才だから成功するのだ。
そこで凡人である我々が練習の力を手に入れるために、習慣の力を利用しよう、というのが前回からのテーマである。
とにかく同じ時間に同じことを同じようにできるように、それを習慣化する。いちいち顔を洗うのに手順を考え込む人がいないように、勉強や練習を習慣化する。もしも、そもそも習慣化までたどり着けないんじゃあしょうがない。
(櫻木)