政治

幸福実現党の立候補者数

幸福実現党の立候補者数

今回、自民党vs民主党の対決図式と並んで、もう一つの話題の中心が今回突然現れた「幸福実現党」の存在でしょう。公明党と違って、堂々と「宗教政党」であることを主張し、北朝鮮に対する強硬策など、保守右派的な政策主張を打ち出しています。

そして、驚いたことには候補者を300人超も送り出し、今回の総選挙で最大の数になりました。
ところが…まぁ…当たり前と言えば当たり前の話なんですが、いくら候補者数が増えてもテレビ報道では飛沫政党扱い。当選の可能性なんて誰も考えてなさそうです。

そんな状況に業を煮やしたのが総裁の大川隆法。「ワシが出る」とラスボスの登場です。

宗教法人「幸福の科学」の大川隆法総裁(53、写真)は22日夜、都内で講演し、次期総選挙で同法人を母体とする幸福実現党から比例東京ブロック1位で出馬すると宣言した。法人の総裁を続けたまま党総裁を兼務する形といい、「本気で選挙をやるという決意表明だ」と語った。

大川氏は講演で、同党が22日までに345人の公認候補を決めたことについて「立候補者数が日本一多いのに、テレビでは一番下に扱われ、ひとことも説明がない。なんでだろう」と疑問を呈し、「党の創立者として責任を取るという考えに至った。もう一段、党の求心力を高め、政権担当力を増すために立候補する」と理由を語った。
幸福実現党・大川出馬「宇宙人に日本支配させない」  |社会:ZAKZAK

立候補者数が多いのに扱いが低い → 何でだろう → 求心力を高めるために自分が出る

この発想の飛躍が凄いというかなんと言うか。まあ、新興宗教の教祖のメンタリティとはこういったものなのかもしれませんし、それが「カリスマ性」と言われるものでもあるのかも知れませんが…。

それからどうなる?

しかし、私が心配しているのは総選挙後のことです。
候補者の乱立と混乱を防ぐため、立候補者には「供託金」というものが課されます。これは当選すると戻ってきますが、落選すると没収されます。
衆院選挙の供託金は300万円なので、10億3500万円もの金額が没収されるわけです。

かつてオウム真理教も、自分たちが政権政党になるという誇大妄想を元に選挙に繰り出し、当然のように教祖以下全員が落選し、資金的にも精神的にも追い詰められた教団は、社会に対して凶器の牙をむきました。

幸福の科学は、オウム真理教のような危険思想を持ったカルト教団ではありません。今のところは。
しかし、総選挙後に10億円の資金と、教祖としての求心力を失ったとき、幸福実現党は一体どうなっているのでしょうか。

(櫻木)