オーストラリアと捕鯨問題

オーストラリア人は、果たして自分たちの行為の意味が分かっているんでしょうか? 反捕鯨海賊シー・シェパードのテロ工作船の破損を受けて、オーストラリア人の世論が反日祭りで盛り上がっているようです。
殺傷能力のあるボーガンで武装までしつつ、自分から衝突して船首が壊れただけなのに「日本の船に体当たりを受けて沈没した」などと嘘をついてオーストラリア国内世論を煽っているんだから、道理も何もあったものではありません。

米反捕鯨団体「シー・シェパード」の事実上の「出撃基地」となっている豪州で、日本の調査捕鯨船団の監視船と抗議船との衝突を機に、反捕鯨や反日の世論が高まりつつある。

7日付の豪大衆紙デイリー・テレグラフは、1面で「戦争だ」と扇情的な見出しを掲げ、両船の衝突を報じた。ヘラルド・サン紙が7日に行った世論調査では、8割以上が「日本の捕鯨船団は即刻撤退すべきだ」と回答した。

シー・シェパード船衝突、反日世論高まる豪 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

シー・シェパードは8日、南極海で沈没したと発表。水産庁と日本鯨類研究所は「ギル号を最後に確認した8日午前の段階では沈没しておらず漂流中」と説明。水産庁は、ギル号の近くで殺傷能力のあるボーガン用とみられる矢4本を回収したことを明らかにした。ギル号から油のようなものも漏れ、海面を漂っているという。

捕鯨抗議船が沈没、付近でボーガンの矢回収 – 社会 – SANSPO.COM

「戦争だ」って、本当にやる気なら、日本もそれ相応の装備をして迎え撃つ必要がありますが、領土も資源もなんの国益も衝突しない、人種差別を背景として戦争するなんてこの21世紀に正気の沙汰ではありませんよね。

以前にご紹介したオーストラリアはメルボルン在住のマサさんから、貴重な現地の様子をコメントしていただきましたので繋いでみます。
それではメルボルンのマサさん?マサさーん?

どうも、まさに渦中におります。 メルボルン在住のマサです。
人種差別。 そうだと思います。 ですから、アイスランドやノルウェーの捕鯨には全く無関心です。
同じ捕鯨でもヨーロッパの国家が行った場合は単なる商業捕鯨ですが、日本が行った場合には「海賊行為」になるみたいです。
ただ、全世界的な流れとしての反捕鯨があるわけで、オーストラリアはまさにその尻馬に乗っているだけのようにも見えます。 オーストラリアでの野生動物の虐待は世界のどこよりも多いそうですし、日本の捕鯨が云々言える立場じゃないはずなんですけどね。
こちらの状況はまさにお祭りでしょうか? 要は仕事のない人たちが反捕鯨を理由にウサ晴らしをしているだけというのが本当のところだと思います。
日本政府もオーストラリアの傲慢な差別行為に対して抗議をするべきです。 経済的にも日本の経済規模はオーストラリアの10倍あるわけですから、本来なら、日本を怒らせたら怖い、、、、はずなんですけどね。

私の拙い文章で少しでもこちらでのフィーバーというかヒステリーというか、
そういった狂気じみた反捕鯨騒ぎが伝わるといいんですけれど。
今もまさにその渦中といったフィーバーぶりですよ。
日本ではB級ニュース並みの扱いだと聞いてますが。

この騒ぎで昔、とあるオージーに言われたことを思い出しました。
“I don’t mind multi-culturalism. It means coloured people serving us, right?”
「多文化主義も悪くないね。つまり有色人種が白人を丁重にもてなすっていうことなんでしょ?」

この国の多文化主義の認識なんてこの程度ですよ。

貴重なリポート、ありがとうございます。そんな渦中に暮らさなくてはいけないマサさんの心中お察しいたします。色々と安全面にもご注意くださいね。

それにしても結局オーストラリア人は、アボリジニーを「ハンティング」と称してライフルで虐殺していた祖先の時代から何も考えが変わっていないと言うことでしょうか。しかし、これはここまでオーストラリアをつけあがらせるまで何も有効な対策を取ってこなかった日本にも責任の一端はあるかも知れません。

最後に、捕鯨の正当性と、オーストラリアの反捕鯨の動機をおさらいしておきましょう。

  1. 捕鯨は日本の食文化である。
    捕鯨は、アメリカ人が牛肉を食べるのと同様、日本の食文化である。何の意味もなくカンガルーを殺戮するオーストラリア人とは違う。(※注:訂正。オーストラリア側は、増えすぎたためにカンガルーを殺していると主張し、肉が食用にされていたりもするそうです。そうなると日本の調査捕鯨と何が違うんでしょうね?)
  2. 鯨はアメリカ産、オーストラリア産牛肉の代わりのたんぱく源になりうる。
    今の日本の食生活では、ここから鯨が主役になることは実際には起こらないだろうが、彼らは日本が食糧自給に目覚めて牛肉を輸入しなくなることを何よりも恐れている。
    これもオーストラリアがヒステリックに反捕鯨を主張する動機の大きな一つである。
  3. 鯨が増えすぎて魚を食べ、漁獲資源や生態系に悪影響を及ぼしている。
    牛などの家畜と違い、鯨と人間は食料がかぶる。魚を食べる日本人にとって、鯨が増えすぎることは漁獲量の低下、魚の高騰を招く。
  4. オーストラリアの反捕鯨運動は人種差別運動である
    また、ノルウェーなど白人捕鯨国家に対しては何の抗議もしないオーストラリア人の根底には、有色人種に対する人種差別意識がある。
    この件については、以前書いた記事オーストラリアの反捕鯨は単なる人種差別か? | 朱雀式に詳しい。
    他にはオーストラリア国内のチャイナロビーによる反日謀略の影響もあるか。

(櫻木)