少しずつおかしいいような感じがしてはいたんですが、柳沢大臣の発言がどんどん短くなっているような…。おそらく、「柳沢大臣が『女は子供を産む機械だッ!』と発言した」と思っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、彼がどういう趣旨でこの言葉を使ったかというと…
「では、人口の現況はどうか、平成17年の国勢調査を受けて、18年に年金の人口統計をやるわけです。(中略)
特に、2030年にたとえば30歳になる人を考えると
今、7,8歳になってなきゃいけない。
生まれちゃってるんですよ、もう、
あとは『生む機械』と言っちゃなんだけど、
装置の数が決まっちゃったってことになると、
機械つていっちゃ申し訳ないんだけど、
機械って言ってごめんなさいね、
あとは生む役目のひとが、一人頭でがんばって
もらうしかない。
2030年はもう勝負は決まっていると
よく役人に言われる」
単なる例え話なんですよ。しかしながらこの話、「機械」という冷たい語感の無生物にたとえてしまったことが、いかにもマズい、後で問題発言視されることが必至の不用意な例え方で、確かにこれだけでクビが飛んでもおかしくないご時世。分かりやすくしたつもりなのかもしれませんが、「ごめんなさいね」なんてエクスキューズしながら使うくらいなら、例え話なんかしなければ良かったんですよ。この辺はバカですね。
しかし要は、「女性の数が減ってるのに子供を増やすとしたら、一人が産む人数を増やさないといけない」という、当たり前の算術の話です。これ自体は誰にでも分かる普通の論理。(少子化対策=人口増=出産率上昇の是非はともかくとして)
TVの中にも、「これを、国語の試験で『50字で約しなさい』といって『女性は産む機械だ』なんて回答したら失格ですよ」と看破した橋下弁護士、「そんなヒステリックにならなくてもいいんじゃないですか?」と言った眞鍋かをりなど、行き過ぎたバッシングに疑念を呈する人も出てきています。
読解力のなさ、国語力の低下ゆえか、ゆとり脳は、その教育を受けた子供たちだけでなく、空気感染してオッサンたちの脳までやられてしまったんでしょうか。いや、違う。彼等はわざと読めないふりをしてるんですね。
前後の文脈など全く無視して、ある部分のみをサンプリングして拡大し、それを既成事実化して攻撃することができるのがメディアの常套手段であり、当然大臣ともなればその辺まで意識した言動をする必要がある。それはもちろんですが、受信者側もそろそろテレビのこういう手法にも耐性を付けていく必要があると思います。
そして、大臣発言を単純化して叩くことによって、誰にどういうメリットが発生しているのか、も考える必要がありそうです。
・橋下弁護士発言柳沢発言でテレ朝内乱! 動画
・眞鍋「全然気にならなかったんですけれども」 動画
(櫻木)