時事問題

「YouTubeでの政見放送のアップロード」が、とうとうNHKのニュースになるくらい話題になってしまいました。

しかしそもそも、政見放送の放映方法を定める公職選挙法自体が時代遅れもはなはだしいわけで、「公平性を欠く」というなら、公平になるように、じゃんじゃん全候補をNHKのサイトでストリーミング放送すればいいではないですか。いまどき誰が決められた時間にテレビの前に正座して政見放送なんて聞きますか。

それから、政見放送の歴史なんてたかだか30年しかなくて、TVタレントのさきがけとしておなじみの青島幸雄「選挙の立候補者も放送を通じて政見を述べれば良い」と思いつきで言ったのが採用されたのが、『政見放送はじめて物語』だったんですよ!

つまり当時、各候補の政見をTVで流してしまう、なんていうアイデアからして相当に革新的だったわけで、ならばこの仕組みはテクノロジーの発達と同時に変えていくのが正しい、ということになります。

さて、その渦中の外山恒一候補。実はその素顔は「フツー」だったらしく…。

“今回、知人達から借金をして選挙資金を用意した氏ですが、ご家族の方は弟さん以外今回の都知事選立候補を知らないそうです。
職業はストリート・ミュージシャン。
普段は熊本で主な客層である50代向けに昭和のフォークソングを歌っていますが、本人が好きなのはブルーハーツと中島みゆき。

そして実際のオンエアを見た感想は
「してやったり(笑)」

集会は、駅前の広場で各自持参した飲物を飲みながら終始なごやか。
「政見放送の印象と違うのでビックリしました」
そう話す女性に、外山氏は
「あんな人いませんよ!(笑)」”
探偵ファイル

“「あ、お疲れ様です。オレのことを本当の危ないヤツと思っている人もいるんで…」。実際に接する外山氏は物腰の柔らかい印象。「あの放送以来、15分に1回くらい電話が…。メールも日に30通くらい来る」。内容は6割が励まし「残りは無言か『バカ』『死ね』」だという。ちなみに政見放送で中指を立てたのは「恐らく初」(選挙管理委員会)とのこと。

 「1週間前からカラオケボックスで1人で練習しました」という政見放送。”
livedoor ニュース – 外山氏の素顔…都知事選

 まあ、あれはネタでした、というか、キチガイではなく、キチガイを装うバカだった、というなんとも寂しい結末となりました。あらためて又吉イエス先生の本物ぶりを実感する。

みんなまんまと踊らされたわけですが、僕らが笑ったのと同じくらい演者も笑っていたようです。しがないストリートミュージシャンから、これでもはや全国区(ある意味)になれたわけで、300万円という借金の使い道としては意外と有益だった…のでしょうか?

(櫻木)