李登輝前総統が、無事ご令兄が英霊として眠る靖国神社に参拝することができた。62年越しの悲願が叶い、御歳84歳。今後とも少しでも多く来日し、俳句を読み、靖国に参拝されて欲しいものだ。
さて、話は今日の帰りの終電車に移る。
1人の老人がよたよたと乗ってきた。老人は少し空いた席を詰めさせて座り、なぜか周囲の人とだれかれと無く話し始めた。
「あんたどこまで行くの?○○駅、そりゃあ大変だねえ。わしゃ××駅で降りるよ!」
××駅は僕と同じ下車駅なのだった。僕が降りるときに老人は居眠りをしていたので、「着きましたよ」と起こしてあげた。すると改札まで僕と老人は話しながら歩くことになった。
聞くとその老人は70歳だった。70歳ってこんなに歳をとっているんだ、と気づいた。現在は僕の周囲に老人がいないので、改めて老人の老人ぶりに驚いたのだ。
これは、かねてからの計画を実行するしかない。
僕は18歳の頃、歴史や社会問題に興味を持ち始めた時期から、「いつか老人に戦争のこと、大日本帝国時代の話を聞こう」と思っていた。僕の祖父は、病弱だったり軍医だったりで、従軍していなかったのだ。しかしそれから10年以上が過ぎた。70歳の老人は80歳に。80歳の老人は90歳になった。
聞くところによると、80歳以上の老人は、3分に1人の速度で死んでいっているらしい。2006年の日本の平均寿命は、82歳だ。終戦時に20歳だった若者は、今年82歳を迎える。
中隊を率いし勇姿 今失せて 君はホームを徘徊しおり
1~2週間前の読売新聞の短歌欄に載っていた歌である。(記憶に頼っているので不明確)かつて中隊長として戦場を駆け巡った男も、今は孤独に老人ホームを徘徊して朽ちようとしている。なんともやりきれない歌だ。
もう、今しかない。すでに遅すぎたかもしれない。あと2~3年が、直接戦争体験を聞くことのできる最後のチャンスではないか。この夏は、戦争体験を集めよう。
(櫻木)
靖国神社の参堂には語り部というかよくそういう話をしている方がいますねえ。
ちょっと前に、電車で隣に座ったおじいちゃんに、戦時中に満州にいたときに見かけたかわいらしいクーニャン(「姑娘」娘さん、って意味らしい)にそっくりだ、クーニャンは耳かざりをつけてて…、という話を駅につくまで5回くらいリピートで聞かされましたw
うちのおばあちゃんは、戦時中に来た朝鮮の男の人がすごくかっこよかったんだけど、戦争が終わったらとっとと朝鮮に帰ってしまった、という話をしていました。もっとかわいい服とか着たかった、とか、原爆の光が見えた、とか。
戦争の話、というのとはイメージとは違うかもしれないけど、それが日常だったならば、生活の中でそんな風にカッコいい人やかわいい人を見てときめいてみたりもするのだなあ、とちょっと納得しました。戦争を語る人とか、そういう活動をしていない普通の人にもポロっと話を聞くとそんなことも聞けたりしそうです。
>zaji999さん
それって通年でいらっしゃるものですか? 今度行ってみようかなあ。この間行った時には、日章旗のTシャツを着て、なんか不思議な楽器を演奏している人がいました。
>o0u0oさん
ああ、それはいいですねえ。横山さんのおばあちゃんの話もいい。心温まるストーリーです。そういう話もどんどん蒐集したい。
語る人だとどうしてもプロっぽくなっちゃうし、撫順戦犯管理所(洗脳が施された)帰りの人の話とか聞いてもあまり得るところはないですからね。
>日章旗Tシャツの人
その人有名な人で、なんでも毎日あそこで演奏しているそうですよ。
先月参拝に行った時そんな話を聞きました。
靖国神社には、話しかければ答えてくれそうなご老人が多いような
感じがしました。
プロフがいきなり覚悟くんになっててウケましたw
行く度に見かけるような気がしてたんですが、やっぱりそうなんですか。
老人って基本的には「話したがり」ですもんね。よし、取材するぞ。覚悟完了です。