オーストラリアと捕鯨問題

以前に捕鯨問題を取り上げたエントリーオーストラリアの反捕鯨は単なる人種差別か? – 朱雀式に、オーストラリア在住の方からコメントをいただきました。ちょっと長いですが興味深いので引用して紹介します。

オーストラリア、メルボルン在住14年の私ですが、このビールのCMは見たことがないです。シドニー限定なんでしょうか?そもそも人種差別には敏感なオーストラリアですから、放送は見合わされていると言うこともありえます。

数年前には黒人をCMに起用したサンスクリーンの会社が起訴されていますし、過去には日本人の背の低さをからかった作品なんかも、こちらのアジア人コミュニティーに起訴されたと言う経緯もあります。日本で取り上げられるこちらの情報もかなりいい加減ですから、全てを真に受けてはいけないでしょう。とはいえ日本人、アジア人に対する差別はあるとは思います。私なんて日本人だと言う理由で、レストランから追い出されたこともありますもん。

で、気になる捕鯨なんですが、たしかにノルウェーの捕鯨に関してこの国の人は関心がないようです。というのも、ノルウェーはオーストラリアの近海で捕鯨をしていないから、というのが彼らの言い分なようです。

日本の神経を逆なでするオーストラリアですが、コレにはいくつか理由があるようです。まず第一に、ここで取り上げてらっしゃるように、人種問題。コレには言及する理由もないでしょう。

経済問題。オーストラリア人は基本的に単純で馬鹿です。対日感情も、実はバブルが弾けるまではとてもいいものでした。ところが経済が傾いてきたとたん、メディアによる、容赦のない日本バッシングと共に媚中が始まりました。コレは何も捕鯨だけに限ったことではなく、全てにわたります。

ところが、大部分のオーストラリア人は、日本の経済が傾いたと言っても日本が世界第2の経済大国であるという事実が理解できていないようです。中国に遠く及ばないぐらいに、日本の経済は縮小してしまったと思っているのです。その上での日本バッシング。彼らの考えていることは本当に金だけなんですよ。

そして今ではすっかり、悪者日本とその隣にある可愛想で優しい隣国中国というイメージがデッチ上げられたわけです。中国がオーストラリアにとって政治的に反対勢力であることを考えると、その愚かさがお分かりでしょう?

なお、日本の捕鯨船に関しては公共のニュースではっきりとテロリストと言う風に表現されています。

投稿者: マサ | 2008年01月27日 20:28

貴重なご意見ありがとうございます。ただ、黒人はもろに人種問題でうるさいのは分かりますし、「背の低さ」というのはアジア系全般の特徴として捉えられるので分かります。しかし「捕鯨」と「日本食」については、身体的特徴ではなく、日本の文化的特徴になるんですよね。すると抗議する主体は日本しかないので、ろくに反応もできない、となっているのが現状ではないでしょうか。

マイケル・ムーアの著書に『アホでマヌケなアメリカ白人』というのがありましたが、なかなか豪州白人も能天気です。

そして「残虐でズルい悪者日本と、善良で可愛そうな中国人」というのは、まさに70年前、シナがアメリカに対して宣伝しまくり、ルーズベルトが完全に信じ込んでしまった虚像と瓜二つなことに、いまさらながら暗澹たる思いを感じます。

日本は世界規模の情報戦に、あれ以来ほとんど不戦敗に等しい状態で負け続けています。この動画のように、草莽からゲリラ闘争をしていくしかないのかもしれません。しばらくは。

(櫻木)