時事問題

言うまでもなく、竹島は日本の領土である。現在、韓国が領有権を主張し、あろうことか不法占拠しているが、日本が「国際司法裁判所で決着をつけよう」と提案しても、必ず負けることが分かっているので一向に応じようとしない。そして、領土紛争は基本的に国際司法裁判か戦争か、どちらかでしか解決がつかない。

日本も、ようやく国が重い腰を上げた。新しくなる中学社会科の新学習指導要領で、竹島が「わが国固有の領土」と明記されることになったらしい。というか、今更なのか。しかも平成24年からとは随分先である。

「竹島は日本の領土」 指導要領解説書に明記へ

 平成24年度から全面実施される中学校社会科の新学習指導要領をめぐり、文部科学省が社会科の指導要領の解説書に竹島を「わが国固有の領土」と明記する方針を固めたことが18日、分かった。解説書は7月までにまとめる予定で、新指導要領下で編集される新教科書に影響を与えそうだ。

 中学校社会科の現行指導要領は「北方領土がわが国の固有の領土であることなど、わが国の領域をめぐる問題に着目させる」とだけ記述。韓国、中国が領有権を主張する日本固有の領土、竹島と尖閣諸島には一切言及していない。このため、北方領土は地理、公民の全教科書に記述されているが、竹島や尖閣諸島はまちまちだ。
「「竹島は日本の領土」 指導要領解説書に明記へ」

しかし、論語にも『過ちては改むるに憚ることなかれ』という一説がある。小さな、遅すぎた一歩だが、一歩は一歩として評価したい。
教員も、この問題を腫れ物に触れるように扱ったり、日狂組の教師が反発したりすることがないよう、きちんと子供たちに教えてほしい。

そして、この主権国家なら当然の行動に対して、常軌を逸した要求を突きつけてくる前近代国家がある。その国家は、竹島を「不法占拠」している韓国である。

「未来への努力に逆行」韓国、日本大使に是正要求

「未来への努力に逆行」韓国、日本大使に是正要求 韓国の柳明桓外交通商相は19日、日本が新学習指導要領の解説書で竹島(韓国名・独島)を「我が国固有の領土」と明記する方針を固めたと報じられたことについて、重家俊範駐韓日本大使を外交通商省に呼び「事実なら、未来へ向かおうとの努力に逆行するもので、即刻是正しなければならない」と伝えた。外交通商省が明らかにした。

 「事実なら強く是正を要求するように」との李明博大統領の指示を受けたもので、柳明桓外交通商相は重家大使に対し、報道された通りなら「韓国固有の領土である独島への領有権を棄損しようという不当な企図だ」と指摘した。

 韓国紙やテレビは、李大統領が4月に訪日した際に両国が「日韓新時代」をうたったことに触れながら「1カ月もたたないうちにこんな事態になった」(YTNテレビ)などと日本を批判した。(共同)
「「未来への努力に逆行」韓国、日本大使に是正要求」

他国の教育に関して「是正」を要求できるとしたら、それは相手が保護国、あるいは植民地の状態にあるときだ。日本は、韓国の属国になどなったこともなければ、支配されたこともない! こんなばかげた要求を受ける筋合いはないのだ!

…と言いたいところだが、残念ながらそうとも言い切れない気がする。日本の教科書検定には、「近隣諸国条項」と言うものが存在する。これは80年代の、朝日新聞虚報問題がきっかけで作られた条項で、日本の教科書には中・南北朝鮮の三カ国の意向が反映されてなければならない、とする不平等条約である。

次代を担うべき、日本の小中学生の脳内は、中韓がいくらでも好きなようにできてしまうという恐るべき条項だ。中韓の教科書では、「日本は極悪国家」「仕返しに何でもしていい」とする歴史観を教え、逆に日本では「日本は最低国家」「アジアに償いをしなければならない」と教える。どんな「未来」が待っているか、想像するのもそら恐ろしい。

韓国は、日本の領土である竹島に武力を置いて実効支配している。これを「不法占拠」と呼ぶことがあるが、他国の領土に武力で進駐する行為は、普通「侵略」と呼ぶ。

日本が竹島の領有権を正式に主張するならば、竹島の侵略も看過してはいけない。「近隣諸国条項」を撤廃し、韓国に対しても、真っ当な主張は堂々としていけるようになってもらいたい。それこそが本当の「未来志向」だ。「事なかれ主義」では、領土も未来も守れない。

(櫻木)