時事問題

「こんにゃくゼリーを法規制」ということなんですが、こんな阿呆らしいパフォーマンスで国民の人気取りができると思ってるような浅はかな省庁なら、いりませんね。
昨今、戦後教育による権利意識の拡大を反映した「モンスター○○」が何かと問題になっていますが、これは存在しないモンスター消費者を勝手に想定した、国家権力側の暴走といっていいのではないでしょうか。

こんにゃく入りゼリーを食べた子供が窒息死した事件を受けて、自民党内で10日、ゼリーの形状などを規制する新法制定を検討する動きが出てきた。消費者庁設立のきっかけともなったゼリー被害の防止に焦点を絞った新法だが、窒息による死亡事故が多いモチの規制との兼ね合いなど課題は山積する。
新法制定の背景には、政府が消費者の安全をはかるため国会に提出した「消費者安全法案」でも根本的解決にはならないとされる事情があり、ゼリー規制の議論は政府・与党肝いりの消費者庁構想にも影を落としそうだ。

9月に兵庫県の1歳の男児がこんにゃく入りゼリーを食べ、のどに詰まらせて死亡する事件があり、平成7年以降で17人目の犠牲者となったためだ。

今回のような死亡事故を防止する取り組みが「生産者重視から消費者の安全を重視する行政への転換の象徴」(中堅)と位置づけられている。
そのためか、この日の会合では厚生労働省側が「製造中止や回収させる法制度はなく、強制力のない指導が限界」と説明しても、議員の怒号は消えなかった

だが、新法でゼリーの形状などを規制するには「法の下の平等」という点で大きな壁が立ちはだかる。こんにゃく入りゼリーはだめで、モチは規制しなくてもいいのか-という問題だ。

実際、10日の調査会でも谷公一衆院議員が「モチは昔から死亡事故が多い」と指摘した。一方、野田聖子消費者行政担当相は10日の会見で「モチはのどに詰まるものだという常識を多くの人が共有している」と強調したが、「ゼリーだけを規制し、モチやアメを規制しない合理的な根拠は見つかりにくい」(厚労省)というのが実態だ。

厚労省の調査では、平成18年中に食品を原因とする窒息で救命救急センターなどに搬送された事例は、把握できた計803例のうち、モチの168例が最多で、「カップ入りゼリー」は11例だった。

痛いニュース(ノ∀`):「ゼリーのみ規制…モチはいいのか?」→野田聖子氏「モチは喉に詰まるものというのが常識」…消費者庁構想に暗い影

モチのほうが圧倒的にのどに詰まらせる危険度が高い、という指摘は言うまでもありませんが、それに対する答えが「モチはのどに詰まるのが常識」ってアナタ。
じゃあこんにゃくゼリーも「のどに詰まるのが常識」と言えるように消費者に啓蒙していくのが「消費者庁」の努めなんじゃないですか。

マンナンライフの売り上げの9割は、こんにゃくゼリーでまかなっていたと聞きます。それが製造停止に追い込まれるというのはどういうことか。小学生でも分かる話です。

しかも、この9月に事故死したのは、1歳の幼児なんですよ!? 男児とかいってるから、せいぜい幼稚園児くらいかと思いましたよ。乳幼児に、こんな大きなこんにゃくゼリーを、しかも凍らせて与えるなんてのはほとんど過失致死と言ってもいいくらいの話です。そもそも、1歳の間は離乳食すらまだ早いくらいで、こんなのはイレギュラーな事故として片付けるしかありません。それが無理なら流通するあらゆる食物を流動食にするしかないでしょう。

国会議員諸氏は、こんなくだらない立法で有権者に媚びおもねる暇があったら、もっと世間並みの常識を持って、しっかりとした政策議論を行なってください。以上。

ちなみに、モチ等が喉に詰まって四苦八苦している人がいたら、掃除機のホース部分を口の中に突っ込んで吸引するといいそうです。詰まってから2~3分は死なないそうなので、落ち着いて行動しましょう。

(櫻木)