小沢一郎の暴走に対して、外務省からも厳しい批判の声が伝わってきている。
「民主党側は、まるで中国の走狗(そうく)となった」(外交筋)。
「亡国政権。小沢氏の意向が背後にあるのだろう」(外務省幹部の一人)
と舌鋒鋭く批判しているが、では外務省はきちんと外交儀礼に則って、日本の国益を護るべく外交を展開しているかと思えば、さにあらず。
来日した、習近平という中国共産党のオッサン(党内序列6位)を歓迎するために国旗を掲揚した、ということなのだろうが、これはゆゆしき問題である。
実はこの日、ウルグアイのバスケス大統領も、鳩山首相と首脳会談を行なうために来日していた。日本は一国の大統領よりも、中共の学歴詐称のオッサンを優先してみせたのである。
そもそも、国旗を掲揚するのは国賓、公賓に限られる。この意味において、外務省は二重の間違いを犯していることになる。
外務省によれば、「外交的配慮を相対的に勘案した」(前掲のニュース記事)
ということだそうだ。
ふざけるのもいい加減にして欲しい。民主党を「中国の走狗」などと言っておきながら、自分たちがしていることも中共のご機嫌取り、たかが党幹部がやってきただけで、閣議決定もないのに勝手に国賓扱いして尻尾を振ってみせる。五十歩百歩ではないか。
外務省は、外交という武器を持たない戦争の最前線に立つ機関である。その気概と愛国心のないものは、外務大臣にも外務省職員にもなるべきではない。
(櫻木)