時事問題

阪神・淡路地域に未曾有の被害を出した大震災から、今日で13年目です。当時の首相は村山富市。戦後初の社会党系政権でしたが、震災の状況はテレビでのんびり眺め、自衛隊への出動要請もせず、遅遅としたごてごての対応で被害を拡大させました。(ちなみにテレビでは、煙の立ちこめる地上を報道ヘリから眺めた筑紫哲也が「やあ、温泉街みたいだ」と言って非難を浴びました→YouTube – 筑紫温泉町発言

首相官邸の役割

2002年の首相官邸建て替えでは、災害や戦争、テロなどの有事の際には、首相がいち早くリーダーシップをとり、迅速に指揮がとれるように、首相官邸には様々な工夫が凝らされ、爆撃や大地震にも対応できるよう、危機管理室は地階に設置されました。総工費は700億円とのことです。

福田首相の引っ越し

いざというときに、首相が迅速かつ適切に指揮が執れる環境というのは、それだけ重要であると同時に、コストのかかる話でもあるわけです。
それが、福田首相が総理公邸(官邸の横にある居住部分)に引っ越してきたのは、総理就任から110日、ゆうに4ヶ月近く経ってからでした。しかも

公邸での生活について「寒い。風邪ひきそう」。ただ、普段から環境保護の取り組みを訴えているだけに、暖房の強化には「どうしようかな。温暖化の問題と、悩むね」
NIKKEI NET(日経ネット):政治ニュース-政策、国会など政治関連から行政ニュースまで

等と、寝ぼけたことを言っています。正式な引っ越し前にはこんなことも言っていました。

昨年末に一晩だけ公邸に泊まり、この時はよほど居心地が悪かったのか、記者団に「くたびれた」とこぼした。周辺にも「公邸は広過ぎて不便」などと漏らしていた。しかし、18日から始まる通常国会を前に引っ越しを決意。与野党の本格論戦に備える考えのようだ。
時事ドットコム:指定記事


ダメだこいつ…!早く何とかしないと…。
国民の安全を守るどころか、党利党略のことしか考えていない総理…。
総理個人が便利かどうかなど知ったことではないし、そもそも自身の所属政党の選挙対策のために公邸があるわけではありません。

ある少女の話

現総理の危機管理意識の低さを考えると頭が痛くなってくるので、阪神淡路大震災のちょっといい話を再掲。

2年前旅行先での駐屯地祭で例によって変な団体が来て私はやーな気分。 その集団に向かって一人の女子高生とおぼしき少女が向かっていく。
少女「あんたら地元の人間か?」
団体「私達は全国から集まった市民団体で・・・云々」
少女「で、何しにきたんや?」
団体「憲法違反である自衛隊賛美につながる・・・云々」
少女「私は神戸の人間や。はるばる電車のって何しにここまで来たかわかるか?」
団体「・・・・?」
少女「地震で埋もれた家族を助けてくれたのはここの部隊の人や。寒い中ご飯作ってくれて、風呂も沸かしてくれて夜は夜で槍持ってパトロールしてくれたのもここの部隊の人や。私は、その人たちにお礼を言いに来たんや。あんたらにわかるか?消防車が来ても通り過ぎるだけの絶望感が。でもここの人らは歩いて来てくれはったんや・・・・」

最初、怒鳴り散らすように話し始めた少女は次第に涙声に変わっていった。
あまりにも印象的だったのではっきり覚えている。
団体は撤退。
彼女は門をくぐった時に守衛さんが彼女に社交辞令の軽い敬礼ではなく直立不動のまま敬礼していた。
軍隊は国民を守らないのか? – 朱雀式

首相が無能でも、現場ではこんなに頑張っている…。いや、こうして現場が頑張っているんだから、首相はもっとしっかりしてくれ!と言いたいです。
果たして福田首相には、自分が陸海空三軍を統べる最高指揮官でもある、という自覚はあるのでしょうか?

(櫻木)