時事問題

中共側から「国賓扱いにしてくれ」という強硬な要望があり、断り切れなかったせいで、「宮中晩餐会、お見送り訪問」という、日本が外国からの賓客をもてなす最高峰のコンボを出さざるを得なくなったのは、非常に残念なことです。(中共の国家主席の訪問を許したとしても、「国賓」扱いにしなければならないということはまったくない。現に2005年の胡錦涛訪米では、ブッシュ大統領は国賓扱いを「拒否」している)

まぁ決まった以上は仕方ないので、せめて胡錦涛にも国賓らしく立派に振る舞って欲しい物ですが、田舎者の同氏には荷が重かったようですね。

日本皇室の宮中晩餐会という、世界最高水準の高貴な席で、平服。笑。
会見時の服装
そのまま晩餐会
晩餐会

仮にも晩餐会で、天皇陛下がタキシードの正装をお召しあそばしているのに、胡錦涛はリクルートスーツのような普通の背広。胡夫人はダイエーの売り場で売ってるようなもさっとした婦人服。こ、これはないわ…。

このオッサンは、どこまで日本を愚弄すれば気が済むんでしょうか…! と怒りにうちふるえながら少し調べて書く日記してみると、どうやら胡錦涛はいつもこんなんらしいです。

於スペイン王室の晩餐会

於イギリス王室の晩餐会

各国の王室が勲章を付けて正装で臨んでいる(当たり前)のに、胡錦涛はいつも田舎のおっさんのまま。
ワイドショー的な説明によれば、中共内では「タキシード=ブルジョアの象徴」ということで、共産主義を標榜している以上、批判を避けるために着られないそうで。胡錦涛は非軍人なので軍服も着られない。というわけで各国に煙たがられる「平服の国家主席」ができあがりました、と。
チベット問題や灯火リレーの対応でも明らかになりましたが、本当に中共は上から下まで、国を挙げて国際感覚が欠如していると言うべきでしょうか。

そんな胡錦涛に対して、畏くも天皇陛下が仰せられた御言葉。

 日中平和友好条約締結30周年を迎える本年は、「日中青少年友好交流年」として日中両国の間で数多くの交流事業が行われると聞いております。日中両国がさまざまな分野で協力を進めることがますます重要になっている今日、こうした交流を通じて、両国の若い人々の間に友情が培われることは、誠に意義深いことと思います。長い歴史を両国民がともに顧み、未来に向けて友好のきずなを深めていくことを願っております。

 本年8月には、北京において第29回オリンピック競技大会が開催されます。この大会が、世界の人々の友好親善を深める契機となることを心より希望いたします。

 今、日本は新緑のもえる美しい季節を迎えました。このたびのご滞在が、実り多く、思い出深いものとなりますよう、心から期待してやみません。

 ここに杯を挙げて、胡主席閣下ならびに令夫人のご健勝と中華人民共和国国民の幸せを祈ります。
さきがけonTheWeb|天皇陛下のお言葉全文 宮中晩さん会

晩餐会では、政治的な話題はNGとされています。それ以前にそもそも現行憲法体制下では、天皇陛下の政治的なご発言は一切禁忌とされています。

その規制の中でも非常に重要な表現が使われています。

こうした交流を通じて、両国の若い人々の間に友情が培われることは、誠に意義深いことと思います。長い歴史を両国民がともに顧み、未来に向けて友好のきずなを深めていくことを願っております。

という表現によって、日中関係に百害あって一利なしの行きすぎた反日教育を戒められ

この大会が、世界の人々の友好親善を深める契機となることを心より希望いたします。

「世界の人々の友好親善」という語の中に、チベット問題やダルフール問題への深い憂慮を示されました。さすがである。

さらには、雅子妃殿下が晩餐会への出席をご辞退あそばされたようです。これもまたさすがである。

(櫻木)