旅行記

大東亜戦争(太平洋戦争)の激戦区、南洋諸島を巡る戦地慰霊ツアーについて調べ、まとめてみた。

南洋。パラオ、サイパン、グァムと言えば、ダイビングと新婚旅行でおなじみの南の楽園だ。しかしそこは、大東亜戦争(太平洋戦争)の真っ只中になった激戦と玉砕の島でもある。

こんな風に言うと、「浮かれて観光に行くとはけしからん」式の、リゾート気分に水を差す発言として受け取られるかもしれないが、そうではない。日本を離れて南の島で、楽しく南国気分を味わうのはとても楽しいことだし、現地の人もそれを望んでいると思う。(南洋諸島の主な収入源は観光であることが多い)南の島に散っていった「英霊」達も、孫達が遊ぶのを咎めはしないはずだ。

だがしかし、楽しむと同時に、最低限そこが激戦の繰り広げられた場所であったという知識と、先人に対する敬意は持っておきたい。

これまで僕は仕事やプライベートでアジア各地をめぐり、行く先々でなるべく先の大戦について調べるようにしてきた。しかし、ガイドブックやネットで得られる情報には限りがあるし、日本語族の存在する台湾ならまだしも、他の国では現地取材もなかなか難しい。

かといって、帰還者や遺族で構成された慰霊ツアーに参加することもままならないし、そうした慰霊団も高齢化によって中止される例が相次いでいるようだ。しかも何しろ年配者がやっているため、ネット上の情報がほとんどない。

↓高齢化による中止の例

日本人墓地で沖縄慰霊祭に参加してきました。

今年で31回目の慰霊団の訪問。参加者の高齢化により、年々参加者が減少していましたが、今回が最後の慰霊団になるということでした。

慰霊団の挨拶で代表が「今年が最後です」というコメントを述べると、ウエキミノルさんは挨拶で、「一人でも二人でも、ずっと続けていくように言ってきたが、今の挨拶を聞いて、こりゃー、今晩、フジレストランで(酒を流し込み)話さなくてはいけないと思った」と流暢な日本語で話していた。
パラオ沖縄慰霊団 – 南洋パラオの風 – Yahoo!ブログ

しかしもう少し調べてみると、どうやら旅行会社等が細々と慰霊ツアーを企画していることが判明したのだった。南洋諸島を中心に紹介する。

慰霊ツアーの例

第39回 南洋群島慰霊墓参団 – 沖縄旅行・沖縄観光は国際旅行社
期間:2008年05月24日
期間:6日間
料金:182,000円。
沖縄から、サイパン、テニアン、ロタを巡る慰霊旅行ツアー。

ミャンマー慰霊巡拝|部隊別解説、戦闘の概要|キャラウェイツアーズ
期間:応相談
期間:6日程度
料金:不明
インパール作戦の展開されたビルマを巡る慰霊ツアー。
ビルマ方面軍の構成など、歴史の説明、慰霊コースの説明ともに詳しい。
ツアーは定期ツアーではなく、申し込みに応じてアレンジされる手配ツアー。1名から見積もり可能とのこと。

モンテンルパ刑務所と日本人慰霊ツアー(ランチなし) – フィリピン日通ペリカントラベルネットフィリピン
期間:随時
期間:1日
料金: USD 60 (約 6200円)
マニラ近郊の日帰りツアー。日本人捕虜収容所を慰霊する。

慰霊巡拝 ソロモン諸島トラベルガイド
期間:不明
期間:8日
料金:不明
ガダルカナル島を始めとする激戦区、ソロモン諸島を巡る慰霊ツアー。ソロモンの戦いに関する説明が詳しい。

ワールドトラベル ガダルカナル島 慰霊巡拝 8日間
期間:2008年7月12日(土)
期間:8日
料金:288,000円
こちらもソロモン諸島、ガダルカナルだが、生存者を団長として慰霊団を組むツアー。

ワールドトラベル 内モンゴルの大自然 満州里からノモンハン そしてハイラル、チチハル、ハルピン、長春を訪ねて
期間:2008年6月19日(木)
期間:8日
料金:198,000円
関東軍司令部跡、ラストエンペラー宮殿跡、ノモンハンの戦場などを巡る満州ツアー。戦跡、史跡が充実している。

慰霊ツアー Memorial Tour パラオのツアーはRITCで
期間:随時
日程、料金:不明
現地で手配するパラオツアー。ペリリュー、アンガウル島を巡るようだ。

パラオ共和国 独立記念祭 ツアーのご案内
期間:平成17年9月28日(木)
期間:6日間
料金:168,000円
「慰霊ツアー」ではないが、NPO南洋交流協会が企画する、独立記念祭訪問ツアー。南洋神社例大祭など。

参加したいが…

しかしこうして見てみると、一週間丸々休みを取らないと参加できないツアーがほとんどだな…。まあ参加者は大抵もう定年後だろうから仕方ないのだろうけど、土曜出発だと厳しいな。

(櫻木)