コラム

直接の提訴内容は「カラー原稿の紛失に対する損害賠償」なんですが、実際に彼が提訴に踏み切ったのは、「陳述書という形式を借りた小学館批判」を実名で行なうためだったようです。((株)小学館を提訴。 雷句誠の今日このごろ。/ウェブリブログ

4代目担当の高島雅氏にいたっては、担当替えの当日からニヤニヤ
した感じで私にガンをつけてきている。
「なぜ、替わる担当替わる担当、喧嘩を売ってくる必要があるのだ?」

いつから漫画雑誌に取っての漫画家はここまで馬鹿にされる様になったのか?

冠茂氏という編集者は私のアシスタントをしてくれていた酒井ようへい先生の担当編集だった。
酒井先生は冠茂氏の言う通り描かされ、酒井先生が、自分の描きたくないストーリー展開に抵抗すれば、「死ね!3流漫画家!」と、作画中に電話で罵倒された。
酒井先生はやがて抵抗もつらくなり、冠茂氏の言うまま描くも、お話を無茶苦茶にされ、人気も上がらず、最後引っ掻き回したお話を収集しないまま、別の編集者へ担当を変え、責任も取らず冠茂は逃げた。

酒井先生はその引っ掻き回したお話を収めるだけで初の週刊連載を終わる事に・・・
痛いニュース(ノ∀`):「金色のガッシュ!」作者・雷句がサンデー編集部の裏話を暴露…編集者らを実名挙げ痛烈批判

大手出版社というのは、文系のエリートコースです。年収も競争率も高く、新卒でも一流大学を出てないとまず採用はされません。そんないわゆるエリートコースを歩んできた「秀才」が、入社後に配属されるのが漫画誌の編集だと、そこで「なんで○○大学を出たエリートの俺が、こんな中卒の田舎モンに頭を下げなくちゃならねーんだ?」となる、らしいです。『サルまん』に書いてありました。が、そこではまだ口先では「○○先生」と読んだりしていましたが、現実ではそれどころではなかったようです。たとえて言うなら王様と奴隷。親会社と下請け子会社以下です。漫画家は編集者の部下じゃないんですけどね。

この雷句氏のアクションをきっかけとして、ネット上ではブログで、掲示板で、小学館およびマンガ編集一般に対する批判と暴露話が噴出しています。

悩んで、悩んで、小学館を離れる決心をしました。
それを担当に告げると、
「だったら、いままでの出版物を全部絶版にする!」と言うので、
驚いて、「脅すんですか?」と言ったところ
「脅してるのはそっちでしょ!!」と言われてしまいました。
痛いニュース(ノ∀`):「もうHな漫画は描きたくなかった…」 漫画家の新條まゆさん、小学館を離れた経緯を告白&雷句先生にエール 

掲示板の匿名情報をまとめたブログもありました。

東大生の友達が就職決まったってんで大阪からお祝いに行きました。
どこよ、と聞くと『S学館』。おお、すげぇやん。と言うと
「漫画なんだよ」と 一言。すげぇ嫌そうに一言。
なんで? 漫画いいやん。面白そうやん。と思ったけれど、
あまりにも嫌そう なのでスルーしときました。
後日、そいつ精神病んで大阪に帰って来て、結局自殺。
遺書には『バカのせいで人生が狂った』とあり、仕事場での虐めでもあったのかと
思い、ご両親と小学館に乗り込んでみると、事実は配属先が少年サンデーで、担当
した新人作家をいびり殺してしまったため、精神を病んだらしい、という事でした。
その時、対応に当たった編集長が言ってくれましたよ
「あのような馬鹿な漫画家の ために彼のような優秀な人材が失われたことを非常に残念に思います」って。
雷句訴訟問題に関する匿名掲示板上でのレスに関して 編集の知り合い?の書き込み

その時の編集長+上役編集の発言(ごく一部)。

「きったねえ部屋だな!土足で良いか?」
「お前もくせえよ。田舎もんだろてめえ」
「始めにいっとくけど俺たちを同等だと思うな」
「基本的にお前要らない人間だからさ社会に」
「(彼女のプリクラを見て)お。彼女いるんだ。
 お前の原稿待ってる間ご奉仕してもらおうかなw」
「なにこっち見てんだよ直視すんなよ馬鹿」
雷句訴訟問題に関する匿名掲示板上でのレスに関して 作家友人による書き込み

ここの編集は、女性漫画家は襲って犯せばいいなりになると
本気で思い込んでる既知害が多すぎる。
何人がそれでメンタルを破壊されて、放り出されたか。
知ってる子だけでも数人はいる。
「うちでデビューさせてやるから」で子飼いにされて
デビューできないまま閉鎖病棟へ行った子も知っている。
雷句訴訟問題に関する匿名掲示板上でのレスに関して 業界関係者?の書き込み

匿名掲示板の情報の全てが本当だとは思いません。しかし状況とリアリティから見て信憑性は低くないものがあります。

マンガ、ジャパニメーションは、今やゲームと並ぶ日本の主要コンテンツ産業となっています。原作不足に悩むハリウッドは、日本のマンガに活路を見いだそうとしていますし、あれだけ反日洗脳教育をしている中国や韓国でも、若年層は日本のマンガに夢中になっていると聞きます。

資源の乏しい日本は、これまで原料を海外から輸入し、高付加価値の製品にして輸出することで「ものづくり立国」としての地位を築いてきました。
同じように、今後はソフト・コンテンツの分野でも、新しい日本文化としてマンガやアニメなどのOTAKUカルチャーを世界に輸出していく道が模索されています。アメコミやディズニーなどのサブカルチャーで世界を席巻するアメリカ、料理や言語を中心としたハイカルチャーで世界に知られるフランスのように、日本も文化大国として、経済一辺倒ではない新しい国として、世界に存在感を示すことができるはずです。

しかし、それを作り出す現場で、金の卵たるクリエイターにこんな扱いをしているとしたら、日本のマンガ文化はやがて衰退していって、アマチュア同人文化に消えていくことでしょう。

小学館に自浄作用が働くことと、集英社や講談社、秋田書店など他の出版社がまともな仕事をしてくれることを願います。

そもそも、ロクにマンガなんて読まずに勉強してきた、一流大卒のエリートにマンガ編集を任せるという図式に無理があるというか、漫画家にとっても編集者にとっても、お互い不幸なことなんじゃないでしょうか?

(櫻木)