時事問題

地球上の民族のなかで、日本人は第一級の民族に値し、ヨーロッパ人に比肩するものである。

■C・P・ツュンベリー=スウェーデン人。医師・植物学者。ケンペル、シーボルトと並んで「出島の三学者」と謳われた。1775年(安永4年)来日。

ヨーロッパの総てのキリスト教国の中に、日本ほど前非を認めるのが早く、あらゆる文明の技術において教えやすく、外交においては日本ほど率直で穏健であり、戦争に際してはこれほど騎士道的で人道的な国があろうとは、とうてい主張できないのである。

1900年(明治三十三年)、北京救出のため連合軍とともに進軍した日本派遣軍は、もっとも華々しい活躍を見せた(北清事変)。彼らはもっとも速く進軍し、もっともよく戦った。彼らはもっともよく軍律に従い、被征服者に対してはもっとも人道的に行動した。

 日露戦争(1904~5)は同様のことを物語っている。日本は今や、その大きさにおいては世界最強の軍隊の一つを所有していると言っても過言ではない。この事実には――事実と仮定して――さらに驚くべきものがある。それは、日本陸軍が作者不明(という言葉を使わせてもらえば)だからである。世界的に有名な専門家がこのすばらしい機構を作りあげたのではない――フレデリック大王も、ナポレオンもいない。それは、狭い範囲以外にはほとんど知られていない人びとが作りあげたものである。

■バジル・ホール・チェンバレン=イギリス人。1873年(明治6年)~1905年(明治38年)、日本で教師として活躍。

私は、質素と正直の黄金時代を、いずれの他の国におけるよりも、より多く日本において見出す。

■タウンゼント・ハリス=初代米国総領事。1856年(安政3年)来日。

職人はこつこつと忍耐強く仕事をしながら、芸術家のような技術と創造力で、個性豊かな品々を作り上げる。買い手がつくから、賃金がもらえるから、という理由で、見本を真似して同じ形のものや納得できないものを作ることはけっしてない。日本人は、貧しい人が使う安物でさえも、上品で美しく仕上げてしまう。一方、アメリカの工場で労働者によって作り出されるあらゆる装飾は、例外なくうんざりするほど下品である。

■アリス・ベーコン=アメリカ人。1881年(明治14年)来日。

幕末から明示にかけて日本を訪れていた外国人達は、判で押したように、口を極めて日本を褒め称える。これはこれで誇らしく照れることではあるんだけど、これは世界で最も平和で洗練された文化だった江戸時代の遺風と、世界史に奇跡を起こした明治の大日本帝国の話だ。逆に現代日本との落差が照らし出されて暗澹とした気分になる。一体、これは同じ国なのか。わずか100年や200年でここまで腐敗してしまうものか。

こうした日本人の美徳のうちの6割くらいは最早消えうせた、と感じる。アメリカが60年前に全て焼き払い、戦後派日本人のフリをした偽日本人が各界を跳梁跋扈して、死に絶えてしまったのだ。

戦後の日本人は 自分たち日本人のことを悪者だと思い込まされた
学校でも ジャーナリズムも そうだとしか教えなかったから
まじめに 自分たちの父祖や先輩は 悪いことばかりした残虐無情な
ひどい人たちだったと 思っているようだ

だからアジアの国に行ったら ひたすら ペコペコあやまって
私たちはそんなことはいたしませんと 言えばよいと思っている

そのくせ 経済力がついてきて 技術が向上してくると
自分の国や自分までが えらいと思うようになってきて
うわべや 口先では 済まなかった悪かったと言いながら
ひとりよがりの 自分本位の えらそうな態度をする
そんな 今の日本人が 心配だ

本当に どうなっちまったんだろう
日本人は そんなはずじゃなかったのに
本当の日本人を知っているわたしたちは
今は いつも 歯がゆくて くやしい思いがする

自分のことや 自分の会社の利益ばかり考えて
こせこせと 身勝手な行動ばかりしている
ヒョロヒョロの日本人は
これが本当の日本人なのだろうか

■ラジャー・ダト・ノンチック=マレーシア人。南方特別留学生として日本で学び、戦後独立運動に参加。元上院・下院議員。1994年逝去。


(引用元URL)
ぼやきくっくり | 外国人から見た日本と日本人(1)

(櫻木)